こういうパンケーキレンズを待っていました。SG-image 18mm F6.3 フォーカシング出来るAPS-C用・極薄MFレンズです。しかもフィルター枠がついたレンズフードまで同梱されています。小型軽量装備を極めたい毎日スナッパーにとってなんたる福音でしょう!

※この記事は2ndfocusのプロモーションを含みます。

ボディキャップレンズの進化版。

正直な話、この手の極薄MFレンズを自腹で購入してブログやYouTubeで取り上げたことが3度あります。ウツレンズ・7Artisansの18mmF6.3II・同35mmF5.6の3本です。しかし今回のSG-image 18mm F6.3はそれらの進化版と言って差し支えないと感じました。

SG-image 18mm F6.3の化粧箱を開けた状態。
銘板は掘り込みではなくプリント。

レンズ鏡筒の厚みは14mm程度、重さは約78g。焦点距離は18mm(換算27mm)、F6.3固定、絞り羽は五角形の形状をしています。開閉式レンズキャップのギミックがあり開いたところで無限遠が固定出来ます!ここが素晴らしいです。いざ撮影するタイミングで無限遠ロックが完了しているからです。

SG-image 18mm F6.3のレンズ前面。刻印はプリントでした。
レンズキャップを半分開けた状態。

単なる固定焦点のボディキャップレンズかと思いきや、フォーカシング用の突起がついていて最短撮影距離も20cmまで寄れる仕様です。この2点をもって進化版と感じています。ただ1点だけ残念なのが、フォーカシングの操作感がスカスカしていることです。自分で分解してグリスアップしたくなるほどに。

SG-image 18mm F6.3外観・マウント部分。金属製で合成感はバッチリ。
金属製マウント。

ただしマウント部のネジが特殊形状だったので簡単には分解出来そうにありません。よく見るとマウント部には遮光線加工も施されていますね。手抜きを感じさせない良い作りです。当然電子接点はありませんので、Exif情報を書き込みたい時はカメラ側で設定をする必要があります。

SG-image 18mm F6.3外観・カメラ正面から。フォーカシングのノブが地面に干渉している。
カメラを置いたままではフォーカシング出来ない。

重箱の隅をつつくとすれば、レンズキャップを開けようとしながらZ50IIを平らな場所に置くとフォーカシングの突起が地面と干渉することです。閉め切るか最短撮影距離まで回せば干渉はしません。ただ実用上問題になることはないでしょう。

レンズフードをつけたSG-image 18mm F6.3外観・斜め上から。非常にコンパクトで収まりが良い。
フィルター枠あります。

特徴はまだあります。SG-image 18mm F6.3には金属製のレンズフードが同梱します。つまりレンズ鏡筒側にもフィルター枠の溝が切られており、ここは37mm径です。フード先端のフィルター枠は49mmです。レンズキャップのギミックがあるのでプロテクトフィルターは不要かなと思いました。またF6.3固定なのでNDフィルターも出番なし。しかし描写が緩いお家芸を逆手にとって今後はブラックミストを装着したいなと妄想中です。レンズ本体に迫る勢いの価格なので戸惑っておりますが…。

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Z50II高級写ルンです計画。

安直な発想ですが、これはZ50IIを高級写ルンですにジョブチェンジさせるレンズだと捉えています。小型軽量スナップカメラ爆誕ッ!もともとZ50IIが小型軽量であることの強みに加えて(1)MF時の被写体検出、(2)MF時の半押し拡大解除機能、(3)レンズ情報手動設定でレンズ名が入力が出来ること…など、MFレンズとの相性の良さもZ50IIの魅力です。合わせて約630gですからスマホよりは重いですが、カメラとしての高級感を損なわずに軽量コンパクトにまとまった非常に良い塩梅なシステムとなりました。

SG-image 18mm F6.3外観・側面。コンパクトで持ち歩きしやすいのが外観からも伝わってくる。レンズフードをつけた状態。
横から見た時のインパクトが凄い!

作例を少し載せます。まずパッと気づくのが周辺減光。かなり強いです。おそらくビルドクオリティの精度だと思いますが、どの写真を見ても横写真で右上の方が減光が強い印象を受けました。レンズキャップの開きが甘いとさらにケラれますのでご注意下さい。

SG-image 18mm F6.3の作例。空をバックに撮影したところ周辺減光はかなり強く出た。
JPEG撮って出し(フレコン使用)

予想通り描写はボディキャップレンズにありがちないなたい傾向です(褒めてます)。現代レンズのようなハイファイ路線ではなく、あくまで写ルンですライクなローファイ描写でした。レンズ構成は4群6枚(高屈折ガラス2枚含)とのこと。でもウツレンズより描写は良い印象です。F6.3という明るさも日中屋外スナップにはもってこいです。↓レンズフードをつけた状態ですが左下にフレアが出ていました。これはよく出ます。

いざ使い始めて思うのは、SG-image 18mm F6.3の描写はいなたいので色を捻ってフィルムチックに遊ぶのがちょうどいい。
フレコンJPEG / JPEGを加工

Z50II側でフレキシブルカラーピクチャーコントロールを選択しています。自作の高級文鎮エモver.4です。このフレコンは以前YouTube動画で作り方を解説していますが、面倒な方はオンラインサロンメンバーの追加有料コンテンツでデータを販売しておりますのでご参照下さい(リンクはこちら)。さらにそのJPEGデータをiPad側で微調整したのが↑上の写真の右側です。この記事の執筆時点でiPad OSがZ50IIのRAWデータに対応していないのでJPEG加工で凌いでいます。

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Z50IIに関しては撮影データをクラウドに転送できるNikon Imaging Cloudが便利過ぎて、運用率100%で大満足活用中です。私はもう2度とSDカードを抜くことはないでしょう!あとはiPadでRAW現像できるようになったら最強ですね。自作フレコンのバージョンを上げていきたいのです。Appleさんお願いします!

SG-image 18mm F6.3は換算27mm画角。足元をとるのが楽しくなる広さだ。焚き火を撮影。

シネマチックを標榜するのが小っ恥ずかくなったのは中年の証でしょう。でも最近は純正レンズの超絶描写に慣れてしまったのでエモエモ言いながら臍で茶を沸かすのが心地よいのです。なんたってこれは高級写ルンです(自称)ですから。趣味において自己満足は大切なファクターなのですッ!

本命の街スナップ。

地元に戻って早速街スナップしてきました。全てZ50IIで撮影しています。引き続き自作のフレキシブルカラーピクチャーコントロールを使ったJPEG撮って出しです。

SG-image 18mm F6.3は若干の樽型収差を感じる。だがそれほど気になるわけでもない。博多駅の入口を撮影。

若干の樽型収差を感じますが目くじらを立てる程でもないかと。絞り優先モードを選択してF6.3固定・シャッタースピードの低速限界は1/60秒・あとはISO感度Autoでパシパシ撮っていきます。

駅構内の看板を撮影。全体的にボヤッとしているのでおそらく手ブレしているのだろう。シャッタースピードは1/60秒。

JPEGサイズもM(1000万画素ちょい)にしています。低画素でも室内だと手ブレしていそうな感じがしますが…まぁ細かいことは気にしますまい。このレンズ、なんだか心のハードルがグッと下がる印象です。失敗大歓迎。

SG-image 18mm F6.3で駅の構内を撮影。無限遠ピントで雑多に撮っていくのが楽しいレンズだ。

撮影中はほとんどフォーカシングせずに無限遠ロックのままシャッターを切っていました。それはフォーカスを捨てる行為なのですが、気持ちが軽くなったのはきっとやることがシンプルになったからでしょうね。若干甘くても気にしない。だって昔 写ルンですを使っていた時はピントなんて考えていませんでしたからね。と言ってもジャスピンになった時の中央の解像感は素晴らしかったです。無限遠…というよりも近距離のジャスピン位置に会心の一撃ゾーンがある気がします。その作例はYouTube版でご覧頂けます。

SG-image 18mm F6.3の最短撮影距離付近で肉うどんを撮影してみた。流石に室内手持ち撮影でF6.3はきつい。

いざとなったら寄れるのもGood。ただしシャッタースピードは遅くなります。お店だと無闇にポップアップストロボを炊くわけにはいきませんからね〜。蛇足ですが、Z50IIのファインダーは凄く見やすいです。実家で弟のZ6IIと見比べてみたのですが晴天屋外だと圧倒的にZ50IIが快適でした。MFレンズだとさらに顕著。恐るべしNikonの最新エントリー機よ。

例によってisofssコンテンツは提供頂いたレンズは一日一撮で酷使する縛りルールがございますので、SG-image 18mm F6.3も1ヶ月毎日耐久撮影テストに参戦することになります。追ってその顛末を動画と記事に起こしますのでご期待頂ければ幸いです。ではまた次の沼でお会いしましょう。

ブログ管理人:isofss(イソフス)

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