見た目の良さは心の栄養です。これは機材選びにおいて最も重要な要素だと思います(暴論)。だって趣味だもの!…という危うい冒頭で始まりましたNIKKOR Z 28-135mm f/4 PZのファーストインプレッションをご査収下さい。このブログ版ではスチル目線で話を進めていきます。

機材は見た目が9割。

異論は認めます。↓写真の真ん中がNIKKOR Z 28-135mm f/4 PZです。Nikonさんからお借りしております。左右の2本・24-70と70-200は私物です。もう本当に困っています!バランスのいいサイズ感かつ圧倒的なビジュアルなのです。画角的には自前レンズで需要は満たされているというのに別腹で欲しくなっちゃうよッ!

NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZを24-70mm F2.8と70−200mm F2.8でサイズ比較してみた。ちょうど中間のサイズと重量なのだ。
28-135mm:三脚座無1120g / 有1210g

実際に持ち比べてみると24-70mm F2.8(805g)よりずっしりします。70−200mm F2.8(三脚座有1440g/無1360g)よりは軽いです。持った時のインパクトも明らかに違います。28-135mmは重心の位置が優れているのでしょう。

NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZの特徴はその外観だ。なんといってもかっこいい!同価格帯の70-200mm F2.8と比べてこの有様である。非常に良い。

「F4通しなのに大三元S-Lineと同じ価格帯とはどういう了見だ!」などと野暮なことは言いません。本来は動画撮影で本職さんたちが使うようなレンズですが、それを言っちゃあおしまいです。趣味人間が勢いで買う世界線について論じたいのです。コスパや実用性を度外視できる狂ったような魅力に溺れるのも粋だと思います。人生一回きりですからね!それくらい心を掴まれる機能美を見ました。かくなる上は24-70mmと70-200mmを売って28-135mmと入れ替えるか……いやいや待て待て(錯乱気味)。

NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZはZ50IIに組み合わせると格好良さがカンストする!しかし手ぶれ補正機構がないので動画には向かない。惜しい!
この見た目に勝てるやつ、おるの?

だってほら……こんなにかっこいいんだもん!これ以上の理由が必要でしょうか?↑この写真はZ50IIに28-135mmを装着した姿ですが、APS-C機で使うと換算42-202mmのF4便利ズームとなります。しかしボディにもレンズにも手ぶれ補正が搭載されていないので動画撮影のハードルが上がることや30万円以上という価格を受け入れる覚悟は求められますね。感情の起伏で眩暈がしてきました。

写真を撮ってみた。

このレンズの最大の特徴はPZ(パワーズーム)ですが、それが活かせる用途は動画に限られます。身も蓋もないことを言うと写真であれば物理ズームでも電子ズームでも成果になんら影響はないでしょう。忖度なく踏み込みますと、いくら細かな制御ができるとはいえスチル撮影におけるズーミングの追従性は物理の方が気持ちがいいものです。

NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZ を使った街スナップ。工事中のビルの様子を撮影。ピクチャーコントロールはリッチトーンポートレートでJPEG撮って出し。
JPEG撮って出し

写真は非常に綺麗に写ります。Zレンズにハズレ無しとは言い得て妙です。S-Lineを謳ってもいいのでは?とすら感じます。私はレンズを絞って使うタイプの人間なので開放F値がF4であることはデメリットになりませんでした。今日の写真は全てJPEG撮って出しです。

NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZ で新緑と赤い紅葉の対比を撮影。非常に端正に描写するレンズだ。S-Lineではないが写りに遜色はない。

28-135mmという画角の恩恵は非常に大きかったです。もっぱら中望遠以降ばかり使っていました。55-135mmの範囲であれば最大撮影倍率0.25倍と寄れる付加価値も生まれます。ちょっと待てよ…それを言うならNIKKOR Z 24-120mm f/4 Sがあるじゃないですか!これだと重さ半分・最大撮影倍率0.39倍(120mm時)・価格も半額以下です。つ…強い。

NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZ の街スナップ。信号機の影が面白かったので撮影。85-135mmの間をよく使っていた。

これらの要素を考えますと、スチル重視の撮影スタイルであれば24-70mmや24-120mmのS-Lineを選ぶ方が安牌かもしれません。いやいや実用性よりもロマンを追求する猛者の方には28-135mmという選択肢は現状で唯一無二となるでしょう。ここで得意の妄想を膨らませてみます…そろそろ標準大三元24-70mmのII型出ないかな?インナーズームで。

フレキシブルカラーピクチャーコントロール

さて、フレコンに切り替えて写真を撮ってみました。色を捻っても嫌な感じがしない素直な印象です。以下の写真はNikon公式から配布されているDG Film Lookというレシピです。曇天の日に使うといい感じに気怠く写ってくれます。

NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZ とイメージングレシピの組み合わせで街スナップ。DG-Film Lookを使用。交差点を横断するバイクを撮影。

冷静に考えるとですね…この組み合わせだとカメラとレンズを合わせて60万円くらいするわけですよ…たかだか趣味なのに!いや趣味だからこそこれくらい振り切らないと…と考える方が健全でしょうか。テンションの上がる機材が世知辛いおじさんの生活に一縷の光を差してくれるのです。嗚呼、生きててよかった。

こちらもフレキシブルカラーピクチャーコントロールを使ったNIKKOR Z 28-135mm f/4 PZの街スナップ写真。赤いLEDの看板が目立っている。

今回のカメラはZfでした。グリップが浅いので28-135mmと組み合わせると左手に重さがズシっと乗ってきます。お借りしている約2週間の間、毎日通勤に持ち歩いて写真と動画を撮り歩きました。YouTube企画なのでやりましたが、このライフスタイルは万人向けではありません(汗)。

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やっぱりZfには小さいレンズかなぁ…と。28-135mmは三脚座をつけた時にZ9の底面とツライチになるようなので、今後Z9IIが登場したら28-135mmも導入して最強画角×最強ビジュアルのロマン装備でファイナルアンサーという選択肢もありよりのあり。買い物は買う前の妄想タイムが1番楽しいですねぇ!

NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZ で特に使っていたのは望遠端の135mmだ。何かを切り抜くのには持ってこいの画角だが、便利にかまけて自分の足で距離を稼がなくなるのはデメリットにもなる。

もし仮にですよ…今後Z9IIが登場する時期に標準大三元24-70mm F2.8のII型がインナーズームで出てきたらどんなATフィールドも貫通して物欲が精神崩壊してしまう未来が訪れるでしょう。だから悩んでるんです(ちょっと嬉しい)。

フレキシブルカラーピクチャーコントロールで色を捻って遊ぶのは、そもそも描写が安定しているから成立するのだとNIKKOR Z 28-135mm f/4 PZを使って実感した。素材がいいから捻っても破綻しない。

もはやレビューではなく私のお悩み日記となっておりますことをお詫び申し上げます。「動画用のパワーズームレンズが欲しい」とは違う、ただ単純に見た目に惚れたからどうにかして買う大義名分をずっと探して右往左往しているだけです。ドーパミンは出ています。非常に楽しいです。

NIKKOR Z 28-135mm f/4 PZ スナップ写真。曇りの日に白い車が走っている。このレンズはしっとりとした描写が得意だと感じた。

レンズマウント面の金環もワクワクしますね。黒い鏡筒に金のアクセントはガンダムみたいで唆られます。どこまでいっても結局はワクワクする機材を探しているんでしょうね。もうビジュアルだけでいえば現存するZレンズの中で1番好きです。

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レンズレビューとは言い難い内容に終始してしまったことをお詫び申し上げます。そんなことは分かってるのです。でもね、心の底では機材趣味って最高じゃないか!と常々感じております。簡単に買えない価格だからこそ面白いのです。それに見合う質感・高級感は間違いなくありました。お堅いイメージのNikonがこういう尖った製品を出してくれたことにおじさんはいたく感動したのであります。さてどうしましょうかね…マジで。

ブログ管理人:isofss(イソフス)