唐突ですが写真のトリミングって許せますか?かつて私は許せませんでした(過去形)。しかし、生まれて初めて高画素カメラと超望遠レンズを組み合わせて考え方が変わりました。目的に沿って切り取ることに躊躇しなくなったのです!だって出来るんだもん。そんな作例記事です。
だって出来るんだもん。
本記事で使用しているカメラはNikon Z9(4571万画素)・レンズはNIKKOR Z 400mm f/4.5 VR Sです。超望遠の世界を手持ち撮影でき、かつZマウントの隙のない画質を堪能できる類まれな装備となっております。早速ですがトリミングをした写真を並べます。撮影場所はそこら辺の公園です。
トリミングする最大の理由は撮影時に被写体に寄れなかったからです。「だったら寄る努力をしよう」とか「安易なクロップはダサい」とか「テレコンを買って光学的に大きく写そう」とか「もっと長いレンズを買おう」と言われればそこまでですし、それは正解でもあります。
私も最近までそう考えておりました。が、高画素ボディを手にして考え方が変わりました。トリミングしても最終的に必要な画素数は容易に担保できることに気づいてしまったのです。出来るのに食わず嫌いってのは粋じゃないなと思いまして。
例えばノンクロップ(4571万画素)で保存しても、結局のところ現像後に書き出すサイズは1350万画素(覚えやすい4500×3000pixelで固定)、これくらいがちょうどいいという個人的な塩梅です。仮に印刷するとしてもA4であれば全く問題ありませんし。どうせApple製品に同期すれば1200万画素程度まで自動的に縮小されちゃいますし。
主な出力先であるSNSやWEB用途に必要なサイズなんてもっと小さくてOK。当ブログの写真サイズは約65万画素です。4571万画素のまま保存するなんてストレージ的にあり得ないのです。え?モニターで等倍鑑賞?…私、メインモニターがiPad Proですから300万画素もあれば十分なんですよね。
話を戻しますと、超望遠レンズで野鳥を撮影する場合の目的は野鳥を写すことであります。高画素の余裕を利用することに迷いなどありません。だって出来るんだもん。
極端なことを言えば、現像時の水平出しだってトリミングの一種ですし、なんだったらフィルム時代のプリントだってクロップすることも多々あったでしょうから、十把一絡げに「トリミングは悪だ!トリミングかっこ悪い!」と信じていた自分にエビデンスなんてなかったんだな…と反省する始末です。
でも安易なトリミングは嫌。
とはいえ節操のないトリミングは気持ち悪いですよね。単焦点レンズを意図的に選んでいるのであればその画角を活かすよう尽力するのが道理と言うもの。手のひらを返してノン・トリミング写真を下記に並べます。全て400mmです。
何度見返しても収まりの良さを感じるのはトリミングしていない写真の方だと感じます。そらそうですよね…現場でアガリを考えながら撮影する方がまとまるのは当然でしょう。
400mmを使い始めてまだ数回ですが、被写体のサイズが猫ちゃんくらいであれば(撮影距離的にも)非常に使いやすい画角だなと感じました。…そうなると「小鳥を狙うなら1.4倍テレコンを買おう」は非常に的を射たアドバイスで確定ですね。高っか…(涙)しかしこれが加われば560mm F6.3ですか…いやいや欲しいなコレは。
(金策的にも)しばらくはプレーンの400mmで修練を積もうと思いますが、基本的には被写体が適度なサイズであればクロップ無しを前提にし、どうしても必要な場合はトリミングも辞さず、あくまでも撮影を完遂するための一選択肢として、環境に応じた機能の使い分けという発想で柔軟に対応しようと思います。便利な時代になりました。
Z9と445に出会ったことでトリミング全否定信者を卒業することとなりましたが、思いの外すんなり受け入れられました。何事も経験してみるものですね。さて…確固たる意志を持ってNOトリミング撮影を貫徹している全国の猛者たちを敵に回してしまった気がします……。凸コメントお待ちしております(冗談ですよ…ハラハラ)。では諸君、良き写真LIFEを!
ブログ管理人:isofss(イソフス)