和製ズミクロンとも呼ばれるXR RIKENON 50mm F2をNikon Zfに繋げて半月ほど写真を撮ってきました。しかもAF駆動させています。異色のコラボ回です。レンズの塩梅をご覧頂ければ幸いです。

ズミクロンみ、とは?

レンズレビューの記事ですが全てRAW現像しています。これは大いなる開き直りなのですが、私はズミクロンを使ったことがございません!なので本家ズミクロンに匹敵すると言われてもピンと来ませんし、解像力だけを見るとなんだ普通のオールドレンズじゃないか?というのが全ての感想でした、申し訳ないです。

XR RIKENON 50mm F2で街スナップ、おじいさんが自転車に乗っている。

写真は全て開放F2で撮影しています。開放時は非常に甘い描写でした。特にハイライトは滲みます。古き良き懐かしい感じがします。これがズミクロン味なのでしょうか?本家を買えばこのXR RIKENON初期型の株が上がるのでしょうか?うーむ…分からぬ。

XR RIKENON 50mm F2でポートレート撮影。沙彩さんがカメラを構えている。

描写の傾向は個人的にめちゃくちゃ好きでした。後ろのニ線ボケが顕著に出ますが、こういう現代レンズには許されないような描写の癖は私は大好きです。RAW現像時に色をコネコネして”エモいっぽい風”にしています。この感じが出したくてオールドレンズを使っていると言っても過言ではありません。

AF駆動、かつ寄れる!

さて、この和製ズミクロンをAF駆動する話に参りましょう。使っているのはTECHARTのTZM-02というヘリコイド付き電子アダプターです。ライカMマウントをNikon ZボディでAF駆動させる息の長いチート機材です。XR RIKENONはPENTAXのKマウントですので、KマウントからMマウントに変換する物理アダプターを介してTZM-02経由でZボディに装着しています。いわゆるアダプターの二枚重ねというやつです。

XR RIKENON 50mm F2 をTECHARTのTZM-02を使ってNikon Zfに装着した姿。

このTZM-02の最大の欠点は価格が高いこと…でしょうね。最近また値上がりしてしまいました。しかし現状、ライカMマウントをAF駆動させるなんて裏技はTECHARTの専売特許みたいなものですからお布施と思って買うしか方法はありません。一家に1つあれば御の字です。

XR RIKENON 50mm F2で撮影したサンドイッチの作例。最短撮影距離付近で撮っている。

さらにこのTZM-02には付加価値があります。レンズ本来の最短撮影距離よりもさらに近接でシャッターが切れるのです。もちろんAF駆動しながらです。フランジバックが短いZマウントは = ヘリコイドを繰り出せる量が大きくなる = より寄れるレンズになる、というメリットがここで発揮されます。

XR RIKENON 50mm F2で撮影したうまやのラーメン。めちゃくちゃコッテリでうまい。

本来はレンズ側のフォーカスリングを無限遠にセットしておくことでAF駆動を行う仕組みなのですが、フォーカスの位置を最短撮影距離側に回すことで(無限遠にはピントが合わなくなりますが)よりマクロ的な位置までピントが合うようになる物理現象を活用しています。

XR RIKENON 50mm F2で撮影したチューリップ。背景はボケすぎて何が写っているかもはや分からない。

単純にフォーカスリングを回してAF-ONするだけなので手間もかかりません。「ここは寄って撮影したいな」と思ったらすぐに実行できます。これは素晴らしい。

春の新緑をXR RIKENON 50mm F2で撮影。こちらも最短撮影距離付近。非常に良い。

そこらへんを散歩しているだけなのに寄れるだけでシャッターチャンスがググっと広がるのです。しかもAFで。↑上の写真は全てTZM-02を使ったブースト撮影距離で撮ったものです。楽しい…

なぜ半月で終わったのか?

一日一撮は基本的に同じレンズを1ヶ月使い続ける企画なのですが、今回は半月でカメラごと変えることになりました。理由は簡単で重かったからです。Zfにはグリップもついており、重量的には毎日持ち歩くには気合が必要でした。レンズが200gくらい? TZM-02が155g、グリップが100gくらい?Zfが710g…しめて1.2kgですか。

XR RIKENON 50mm F2で街スナップ。夕暮れのラッシュアワーと帰宅する人々を撮影。

毎日写真を撮り歩くようになって4年目…そういえばZ9を3ヶ月持ち歩いたこともありましたっけ。結論はシンプルです、機材は軽い方がいいです。もちろんまだ人生のファイナルアンサー装備には辿り着いていないので、これからも「軽くて撮影体験が楽しい機材」を探していこうと思います。

XR RIKENON 50mm F2 の印象は「癖の強さと現像の相性がよかった」「和製ズミクロンと呼ばれていることがなんか特別っぽくてお得」でした。なんとまぁ学のない感想なのでしょう。いつか本家ズミクロンの素晴らしさを理解することが出来たら この記事を書いた自分を恨むことでしょう(笑)。

ではまた次の沼で!