軽量コンパクト・かつ高性能なスナップカメラを探して三千里。ついに出会ったレンズの名はNIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3。画質に関してはZマウントなので折り紙付き、むしろ特筆すべきはこのサイズなのです!最高に持ち運びしやすい。さて、その描写力を見せてもらいましょう。Z5に装着して1ヶ月間ぶっ通しでスナップ撮影してみました。このレンズの購入を検討されていらっしゃる方へ、作例20枚をどうぞどうぞご確認くださいませ。

Nikon Z5にNIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3を装着した姿。
Z5と組み合わせても合計870gと軽量。

1.描写に手抜きなし。

描写力を見てみよう。NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3作例1枚目

私がNikonに惚れている理由の1つは、撒き餌レンズでも手抜きなくしっかり描写を担保してくれるところにあります。このNIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3はZマウントの中では最安値クラスのレンズですが、ちゃんと線が線に・点が点に写ってくれるので「安っぽいなぁ」という印象を感じさせない写真が撮れます。

周辺の描写力も見事。NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3作例6枚目

↑周辺減光の補正はしていないので若干暗くなっていますが、画面端のレンガの溝1つ1つがくっきり見えるあたり、いかがでしょう?他社メーカーの同価格帯フルサイズ対応レンズでここまで描写するものを…私は見たことがありません。

2.絶妙な2つの画角。

普通、標準ズームレンズといえば24-70mmが鉄板じゃないですか。ところがこのレンズは24-50mm。望遠端を50mmに留めることで軽量コンパクトな鏡筒となっております。で実際50mmまでで足りるの?という疑問ですが、これが意外にも50mmまでで全然足りました。むしろ気持ちいいくらい。(※個人の感想です)

50mm側の画角。NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3作例4枚目
50mm
24mm側の画角。NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3作例3枚目
同じ場所で24mm

実の所、24-70mmレンズ使用時は選択肢が少なくとも[24mm][35mm][50mm][70mm]と多岐に渡る訳ですが、これが24-50mmになると不思議と[24mm][50mm]の二択で考えることが多く、緊急回避的に[35mm]をたまに使うくらい。これって単焦点レンズが2個入ってる便利ズームなんじゃないかなって感じました。

3.弱点は暗いこと。

唯一にして最大の弱点はF値が暗いことです!望遠になるほどより暗くなります。暗所に弱いZ5との組み合わせではピント外しを乱発してました(まぁ沢山撮って当たりを出せばよいわけですが)。F値が暗いのでボケを演出することも難しいです。パンフォーカス主体のスナップ撮影なら問題ないかも。

玉ぼけの具合。NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3作例2枚目
玉ボケの形。

4.逆光に強い。

逆光耐性も文句なし。NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3作例5枚目

めちゃくちゃ意地悪な条件でこれだけ健闘してくれれば御の字かと。なおNikonにしては珍しく、純正フードHB-98は別売です。Amazonなんかでは社外品の激安互換フードも見かけますが、純正フードは内側がギザギザ加工されているのでより遮光性に優れていると思います…たぶん!(純正大好きさんはHB-98一択で購入しましょ)

5.そこそこ寄れる。

ズーム全域で最短撮影距離35cm、望遠端50mmの時に最大撮影倍率0.17倍と、まぁまぁ寄れるレンズです。↓下の写真は頑張って1番寄った時の様子です。

水玉が溢れそうな植物。NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3作例10枚目

スナップ中に「ひかり絵」展示を見かけまして撮らせて頂きました。手のひらサイズのかわいい人形たちにある程度寄って撮影することが出来ました。このレンズ、プラモデル撮影なんかにもいいかもしれない。

あかり絵。NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3作例7枚目。
あかり絵作品を物撮り。NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3作例8枚目
人形作品、連れション。NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3作例9枚目

スナップ中に休憩(つまりテーブルフォト!)。座ったままでも広角にすればだいたい全部フレームIN。こういう時にズームレンズは便利ですねぇ。ちょっとパースが効き過ぎてるような気もするので、立って望遠側で撮っても良かったかも。

テーブルフォトもお手の物。NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3作例13枚目。

6.スナップ写真。

ではダダっとスナップ作例を並べてみます。全部NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3で撮ってます。

解体中のビル。NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3作例11枚目
雨の博多駅。NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3作例12枚目

RAW現像していますがホワイトバランスを調整した程度です。素からコントラスト高め・変な脚色なし。Zらしい色といいますか、好きなんですよねぇこの色。

マゼンダ被りがある?NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3作例14枚目

ちょっと左側がマゼンダ被りしている?中央付近はグリーンな気もします。なんの収差だろう?(誰か教えて下さい。)

花束を運ぶ男。NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3作例16枚目。

この後プロポーズするのかしら?

今年も山笠はやるらしい。NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3作例17枚目。

今年も祭りはやるらしい。

博多駅に着いた修学旅行生。NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3作例18枚目

先頭部分しか写っていませんがかなりの大所帯でした。修学旅行かな?このご時世でも若者の思い出づくりを優先した学校の判断に頭が下がります。福岡、楽しんでいってネ!

博多駅にゴジラがいた。NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3、作例19枚目。

映画の宣伝用でしょうか?ゴジラがいました。子供の頃は好きだったなぁ。ハリウッド版は一作目を逃して以来ノータッチなので話についていけてませぬ。このゴジラ君の写真も含めてスナップ作例スライドショーも作ってますので↓よかったらどうぞ。

まとめ。

とにかく軽い!気持ちまで軽くなるから素敵。サッと広角・サッと望遠、この切り替えが素晴らしく、ズームレンズにありがちな漫然とズームしちゃう画角不勉強症候群には陥りにくいシンプルなレンズだと感じました。F値が変わる欠点はISO感度オートで対処しました。最近のカメラは少々感度が上がっても大丈夫です。実用でISO3200くらいまでならノイズも気にならなかった感じでした。

アミュプラザ博多屋上から広角で空を眺める。NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3作例15枚目。
広角端24mm

広角側が一般的なスマホ広角よりちょっと広く、ダイナミックさに富んでいます。しかも描写も良い。それでいて標準50mm画角を一瞬で作れるレンズです。スナップ撮影旅行カメラとして活躍できるズーム域だと思います!

お値段!

単品で買うと5万円界隈ですが、Z5とのキットで買うと実質タダ(感覚)に思えちゃうから恐ろしいものです。もしZレンズを初めて買う方で・コスパと品質の両方欲しい方には全力でオススメできます!もう少し背伸びをすれば小三元24-70mm F4も射程圏内に入るでしょうか?あれはあれで描写は素晴らしい完成度でしたが鏡筒がビヨーンと伸びるのが玉に瑕。レビュー記事あるので比較してみて下さいませ。

最後までお読み頂きありがとうございました。毎月1本のレンズだけでスナップを撮り歩くシリーズ、今後も続けて行きます。また遊びに来てください。では諸君!よきスナップLIFEを。かしこ。

ブログ管理人:isofss(イソフス)