毎日写真を撮り続けて早2年。毎日持ち歩けるスナップに最適なカメラを探し続けてきた2年でした。そして今宵ついにファイナルアンサーに辿り着きました。太古の一眼レフNikon D60、ならびに最新ミラーレスZ50IIです。ついにボディ選びの沼が終わります。今日はその理由を綴ります。

光学ファインダーを覗きたい。

Nikon D60は古い古いカメラです。発売開始が2008年のAPS-C機・エントリーモデルです。中古市場で概ね1万円前後といったところ。当ブログでも今回で10記事目となり擦り続けてきましたが、もう本当に小型で持ち歩きしやすくて写真しか撮れないところが愛おしいのです。

久々に持ち出したD60で街スナップ。古い一眼レフは構えないと写真が撮れない。だがそれが楽しい。

一眼レフなので光学ファインダーを覗かないと何を撮影しているか分かりませんし、実際シャッターを切ってみないと明るさも色も結果が分かりません。撮影後の画像再生も5秒くらい待たされます。流れの早い令和の時代に全く親和性のないKYなカメラですが、定期的に使いたくなるから不思議ですね。

逆光の朝スナップ。JPEG撮って出しでエモーショナルな写真が撮れるD60。非常に良い。

たまにドキッとする色を出してくれるD60。この1年、レンズ選びも相当苦労しましたが、結局はAF-S NIKKOR 58mm f/1.4 Gが最終解となりました。フリンジは目立ちますが撮って出しの会心の一撃が強力で堪りません。レンズは大きめですがD60が小さいのでギリギリ持ち歩き許容サイズです。

Nikon
¥205,920 (2025/01/15 23:07時点 | Amazon調べ)

今時一眼レフ資産に大枚を叩くなど狂っているでしょうか?いつディスコンになるか分からないFマウントなので買えるうちに買っておこうという焦りがあったことも事実です。FTZII経由でZマウントでも使えるから大丈夫…という大義名分でなんとか息をしています(お財布は爆散)。

小型万能機のZ50II。

ここにきてNikonがZ50の後継機を出すとは全くの想定外でした。この一日一撮はZ30で始まり、中継ぎにZfcを挟みつつ、Z9D3などの大型機材に挑戦しながらD60が鉄板化した経緯があります。D60の唯一の欠点であるもっさりした動きに慣れていた身としてはZ50IIの機敏な動作は驚天動地!驚きと歓びが入り混じった嗚咽で小躍りしましょう。

NIKKOR Z DX 12-28mm f/3.5-5.6 PZで撮影した紅葉写真。抜けの良いスッキリした描写はさすがZレンズ。
NIKKOR Z DX 12-28mm f/3.5-5.6 PZ

ボディ内手ぶれ補正が搭載されていないことはデメリットですが、VR付きの純正レンズを使う限りにおいては不都合を感じませんでした。それより欲しいのはZマウントAPS-C版のS-Lineレンズです。このDX12-28mmも写りは非常に優秀で、パワーズームの挙動も快適、しかもインナーフォーカスで5万円界隈ですからコスパもいい鉄板準広角ズームと言えるでしょう。あとは質感!高級感や所有感を満たす要素が欲しいのです…。

軽量コンパクトなNIKKOR Z DX 12-28mm f/3.5-5.6 PZは旅機材にちょうどいい。電車の中から駅のホームを撮影。
NIKKOR Z DX 12-28mm f/3.5-5.6 PZ

これはAPS-Cラインナップを高級路線化してほしいという訳ではなく、選択肢を広げてほしいという意味なのです。いいものは売れる。Nikonのプロダクトはその勝負には強いはずですから。

XR RIKENON 50mm F2無印をZ50IIに装着してモノクロスナップ。非常に繊細な写りをしてくれる。
XR RIKENON 50mm F2

さて、ボディの話に戻りましょう。Z50IIはソフト的には現行Z機種の中で1番充実していると言っても差し支えない贅沢豊満ボディです。(1)Z9・Z8に搭載されているレンズ情報手動設定でレンズ名が入れられる機能、同じく(2)MF時の半押しピント拡大解除機能、(3)Z6III・Zfに搭載されているMF時の被写体認識機能、今までZ6IIIだけが対応していた(4)Nikon Imaging Cloudも使えます。この4項目をローンチから全て網羅しているのが現時点ではZ50IIだけという上位モデル泣かせのフル装備仕様です。あなた本当にエントリー機種ですか?

Z50IIとAF-S NIKKOR 85mm f/1.4 Gで中望遠街スナップ。街のど真ん中で大規模工事が行われている様子を撮影。クレーンが空を貫いている。
AF-S NIKKOR 58mm f/1.4 G (FTZII)

しかしお値段だけ見れば間違いなくエントリーモデル。もし今の段階で「新しくカメラでも始めようかな」と考えている方が偶然この記事をお読みになっているとしたら…悪いことは言いません、Z50IIにしましょ!もしかしたら初手で機材沼が完結してしまうかもしれませんが長期的に見ればお財布に優しい選択ですきっと。

ある程度フレアや収差が残るAF-S NIKKOR 58mm f/1.4 Gの癖がたまらなく愛おしい。電話をしながら歩く女性。
AF-S NIKKOR 58mm f/1.4 G (FTZII)

とはいえレンズ選びの沼が残っています。個人的には前述の通り、質感の高い小型のレンズが登場すれば全てが終わってしまう王手まで来ています。それでいいのかもしれません。機材にうつつを抜かすのではなく写真に力を注げるようになるわけですから。

Z50IIのサイレントモードは意外とローリングシャッター歪みも少なくて使い勝手が良い。タクシーを流し撮り。
AF-S NIKKOR 58mm f/1.4 G (FTZII)

最近はもっぱらスナップ写真のバリエーションを増やすべくテーマを決めて写活に勤しむようになりました。唐突に告知ですがオンラインサロンを始めました!目標を決めて仲間内で研鑽し合う、一日一撮3年目のテーマはここです。下記に紹介ページのリンクを貼っておきます。

ボディ沼の話に戻りますと、ソフト的に盛り盛りのZ50IIがあれば数年は買替需要が消失しそうな気がしています。これ以上何を望みましょう、殿様じゃあるまいし。これをスナップ旗艦機とし、どうしても光学ファインダーが覗きたくなったらD60を引っ張り出せばよし。あとは写真の腕を磨きつつ、撮りたい写真に辿り着くためのレンズ選びに邁進していく…と。2年間写真を撮り続けた着地はこういったところです。

Nikon
¥145,200 (2025/01/13 20:04時点 | Amazon調べ)

2年間毎日撮影し続けた感想。

少し主語の大きな話になりますが、最近「このまま死ぬまでずっと毎日写真を撮り続けることができたらなんて幸せなんだろう」という気持ちが芽生えました。この2年で、初期の頃と比べると少なからず成長していることが実感できたからです。これ、人生単位で考えたら何かを継続するってチートじゃん!?

Z50IIの新機能Nikon Imaging Cloudを使ってイメージングレシピをダウンロードし撮影開始。これはDG Film Lookというプリセット。
AF-S NIKKOR 58mm f/1.4 G (FTZII)

今までブログやYouTubeに投稿してきた写真はあくまで作例であって作品ではない謎の自負がありました。自分は機材系YouTuberなのだ!と。それはそうなのですが、これからの一日一撮は(1)毎日カメラを触り続けることでカメラの使い方をマスターする…に加えて(2)自分が暮らしている街を記録することも目的したいと思います。自分のやっていることに意味を見つけたいというか、歳をとった時に人生を振り返るのは他人ではなく自分なのですから、生きてきた証を形に残しておきたいなと考えるようになりました。

まだフワッとしているので、この辺りをもっと言語化する3年目にしたいですね。当ブログやYouTubeを好んでご覧頂いている酔狂な皆様には今後もその工程を生暖かく眺めて頂ければと思っております。日頃のご愛好に感謝を申し上げつつ、新年の挨拶とさせて頂きます(そんな記事だったっけ?)かしこ。

ブログ管理人:isofss(イソフス)

アナザーカットの動画版です。