今、欲しいレンズありますか?それは中古レンズですか?…もしそうなら、悪いことは言いませぬ。即買ったほうが良いです!なぜならば明日にはソレ、売り切れてるかもしれないからです。おーいおいおい(泣声)わたくし買い損じました。ほんとは両思いだったのに告白するの躊躇してたら他の男に取られてしまった…みたいな展開になる前に告白するべきなんですよ!嗚呼、出会いとは儚いものです。そんな大失敗談をお楽しみください。↓↓↓

1.出会いは突然に。

第2回クラッシックカメラ博in博多なるイベントのポスターを街で見かけたのです。近所でしかも今週末!さらに1000円で人物撮影してくれるコーナーがあるということですから心ときめかない訳がないのです。催事場は結構な盛り上がりでございました。お目当ての撮影コーナーを満喫した後は中古レンズ販売のワゴンを行ったり来たり。わたくしも一般庶民の端くれでございますのでショーケース内のLeicaよりもジャンクコーナーで叩き売りされているレンズ群に興味津々なのです。多分に漏れずテンションMAXで2時間ほど時間を溶かしてしまいました。

第2回クラシックカメラ博in博多

EL NIKKOR 50mm f2.8

まるで声が聞こえたかのような、呼ばれたような、そんな出会いでございました。ショーケースの上に鎮座しておりましたのはNikonのEL NIKKOR 50mm f2.8と刻印のある小さな小さなレンズ。な、なんてコンパクトな鏡筒!それはそれは脳天に雷が落ちたような衝撃で一目惚れしてしまったのです。(その写真がないのが申し訳ないです。ご覧になったことがない方は是非ググってみて下さい。)

引き伸ばしレンズ?

EL NIKKOR 50mm f2.8(エルニッコールと呼びます)はフィルム現像時に使う引き伸ばし機用のレンズとのこと。印画紙にフィルム像を写すためのレンズということで描写も折り紙付きだとか。恥ずかしながら知りませんでした。実際に触ってみた最初の印象は(1)絞りリングが1段ずつ刻み。いいですねこの割り切った刻み。(2)あれ?フォーカスリングがないよ!(3)とにかく小さくて萌。(4)え、4000円?…といった具合です。

これは言い訳なのですが、近くにいた店主の個性的で押しの強い接客に私ちょっと引いちゃったんですよね。またその日が給料日前日だったことも冷静になった要因であります。結局、好きなのに「好き」と言えずその場を去ってしまいました。嗚呼…。

2.忘れられず。

で帰宅して何をしたかというとEL NIKKOR 50mm f2.8の調査です。なんて未練たらしい!…ところが調べれば調べるほど魅力的に思えてくるから不思議です。この時点でフラグ立ってますが。

  1. フランジバックは43mm程度。
  2. ライカL39というマウント。
  3. 所有しているNikon Z6に繋げるアダプターが存在する。
  4. L39→M42→ヘリコイド→Zマウントへ。
  5. マニュアルフォーカスも楽しい。
  6. このコンパクトさでF2.8は神やろ。
  7. ヘリコイド次第ではマクロ化できる。
  8. 巨大レンズ持ち歩きスナップに疲れ気味。
  9. 古いNIKKORを近代Nikon機で使うロマン?
  10. 有りじゃない?

こうなったら火がついた導火線です。あとは買いに行くだけ。クラシックカメラ博はあと2日。最終日なら仕事終わりに寄れる。そこで残っていたら運命だ!…そう思っていた時期が俺にもありました。

3.既に他人の腕の中へ。

最終日、クローズまであと40分のところで催事場に到着しましたが…そう、売り切れていました。あぁーーっ、やっちまった。脳内で購入後の楽しいスナップイメージがフリーズした瞬間です。そこにあの癖の強い店主登場だから最悪です。「え?え?そんなのなくなるにキマってるYOー!その時買わなきゃダメだYOー!」←マジでこんな感じで煽られてイッラーッとしましたがwww。そして周りに聞こえる大きな声で次の名言を曰ふのです。デリカシーのかけらもねぇナ!

いつまでも あると思うな 親と金…と中古レンズ。

某中古カメラ店店主

おいっ!字余りだよッ!とアンジャッシュ児嶋ばりのツッコミをせねばならぬ事態へ。

後になって分かったのですが、こちらのお店、関西から遠路はるばる出店されておったのです。な・る・ほ・ど、商人のノリね?(謎理論)ならば悪い人ではないはずだ(たぶん)。ネタっぽく書いていますが今となっては笑い話、恨みっこなしですよ。ただただ心残りはEL NIKKOR 50mm f2.8が買えなかったこと。これは男として情けない結果です。

ここまで読んで下さっている貴方に切にお伝えしたい。惚れた女と中古レンズにはすぐに行動を起こすべきです!どうか私の屍を超えていって下さい。

4.だから君に出会えた。

実はこの話には続きがございまして…。途方に暮れて帰ろうとしたその時、店じまいを始めているケースの隅にきらりと光る小さなレンズ…。あれ、引き伸ばしレンズがまだある!それがこの記事の冒頭写真に写っている(つまり買った)FUJINON EX 50mm F2.8なのです。そんな展開あるのかよっ。振られてすぐに違う子を好きになるなんて都合良すぎませんかね。もう思考が追いつきません。ミラーレス用途ですからフランジバックはチェックしないと。ググった結果38mm!EL NIKKORより短いじゃないですか。しかも3000円です。…ここで確定要素が間違いなく1つ、諦めたら絶対後悔する。

店主悪ノリ再び。

「もう1個あるYO〜、ふたつ買っちゃいなYO〜、また後悔するYO〜(大声)」頼むから黙ってくれGGY!と内心荒ぶりながらも、もうひとつ提示されたFUJINON EX 90mm F5.8のフランジバッグを調べます。81mmかぁ…。正直なところ中望遠は1番好きな画角ですが、レンズ全長が伸びるんだったら現代AFレンズ使います。なんにせよ目の前のク○店主の思う壺にはなりたくない笑。(と私も散々悪口書いてますが、お会計の時には優しくなった店主さん。お世話になりました。もう会う頃はないだろうけど貴方のことは忘れません笑)

最終日の様子です。
最終日店じまい直前の様子です。

結論:中古レンズはすぐ買おう。

FUJINON EX 50mm f2.8購入
美しい!

長々と珍道中にお付き合い頂きありがとうございました。おかげさまで最終的にはリア充になれました。私はこのFUJINON EX 50mm F2.8と添い遂げたいと思います。しかしまだ手元にマウントアダプターがございませんのでその写りは未体験ゾーンです。いやぁ楽しみで仕方ないです。とはいえ今回は結果が良かっただけで一歩間違えば欲求不満の奈落へ突き落とされるところでした。こうならないためにも1点ものの中古市場はその場で即買いがよろしいかと存じ上げます。

持ち帰って早々にトラブル!

まだ続きます。家に帰ってレンズ清掃しようと思って少しバラしてみたら元に戻せなくなって絞り羽が外れてしまうトラブル発生!初日からガッツき過ぎたっ汗。でもご安心ください。3時間かけて元に戻しましたので。ていうか逆に丸裸に全分解したのでこのレンズのオーバーホール記事書けそうです。次回、FUJINON EX 50mm F2.8解体新書お楽しみに!

では諸君、良きお買い物LIFEを!かしこ。

ブログ管理人:isofss(イソフス)