#転売ヤーを許すな で投稿したTwitterに思いの外反応があったので記事にしてみました。みんな、転売ヤー嫌いなんだね#me too。小職の専門はカメラ沼での散財(涙)でありますから今日はその話ですが、他ジャンルのオークション購入にも通じる部分はあるかと存じます。

前提として、(1)毎年間40万円くらいは新品機材を買っている趣味マンが、(2)中古漁りまで始めてしまったこの1年、(3)カメラ本体は消耗品なので対象外、(4)中古レンズ市場が玉石混合転売ヤーで溢れていた…という条件のもと中古レンズの見極め方を綴ります。

結論から申し上げますと「誰得なん?」で見極めており、コレコレ厨を切ればOKです。

見極め1:掲載写真。

中古レンズの購入であれば普通に考えて…(A)写真を撮っている人から、(B)写真機材を大切に使っている人から、(C)適正価格で買いたいじゃないですか。極端なことを言うと[A・B・C]を全て満たしている出品者を選ぶのがベストだと思います。もちろん業者であっても良心的な売り手さんは存在します。小銭稼ぎの底辺転売ヤーもいっぱいいます。見極め方はズバリ掲載写真です。ここで「誰得なん?」が分かります。

ネガティブが写っているか?

写真をやっている人間であれば下手くその極みでもない限り、レンズのゴミ・くもり・カビ・拭き傷などは写せます。例えば概要欄に「くもり有」とあるのに掲載写真でそれが分からない…というのは、写せないじゃなくて写したくないんです。「私は素人だから写せません」ってのは体のいい嘘です。悪知恵が働く人間ほど売り逃げる手段を探すものです。まずこのリスク、コレコレ厨出品者を切ります。

↓↓↓これはジャンク品を分解清掃した後に撮った私の私物ですが、光を当て、背景を暗くし、ピントを適正に合わせることでレンズ内の良し悪しは写ります。(このレンズは売りませんが、例えば)ここまで見せて値付けをし、それを買いて側が「欲しい」と思えばお互いにWIN-WINですよね。中古カメラ屋さんで買う時と同じです。

レンズの状態の写真。全部写って当たり前です。写ってないのは=写したくないと言う意味です。

本当に本当に写真を撮るのが下手で詳細を写せなかった場合は???…しかも状態の悪いレンズです。いやフツーにそんな奴からは買わんでしょう。

見極め2:直せない要素を避ける。

掲載写真から判別したい重要なこと、それは購入後に自分では直せない要素を避けることです。それは主にレンズのくもりバルサム切れです。よく「〇〇ですが写真に影響ありません」という文言を見かけますがあれは大嘘です。影響メチャクチャありますよ。例えばレンズの後玉の端っこに小さな小さな針の先のような点傷があったとします。そのレンズで実写すると↓↓↓こうなります。(特に後玉の傷は写りに直接影響します)

後玉のゴミや傷は写真の描写に直接影響します。その作例。

購入後であればこれを受け入れる責任は買い手にあります。では買う前に掲載写真のどこを見て判断するのか?という話になりますが、私が特に気を付けて見ている部分はレンズ拭き傷です。ここが酷いと写真がモヤります。拭き傷は照明が当たっている反射面で判断します。例を示します↓↓↓

掲載写真のレンズ面の反射から傷なしと判断。実際に状態も良かったです。
実際に購入したレンズの掲載写真(左)と実物(右)。
玉ぼけ対決、EL NIKKOR 50mm F2.8 N
実写テスト。

↑↑↑いかがでしょう。レンズは完全無傷ではありませんが掲載写真通りキレイな個体でした。実写テストも問題なし。良い買い物だったのです。逆パターンがこちら↓↓↓掲載写真で怪しいなぁと危惧していたことが届いて確信に変わった瞬間です。

掲載写真ではレンズの傷までは見えなかった。届いてびっくりキズだらけ!
前玉の拭き傷はオールドレンズあるある。
E-LUCKY 75mm F3.5作例6、F8で遠景。周辺の流れは否めない。
実写テスト。

レンズ描写が1番良くなるであろう絞りF8で撮影してもスパッと抜ける描写にはならず。しかしこれを買うと決めたのは私です。拭き傷だけが描写性能を左右するわけではありませんが、「これを買うんだ」という自分の決定を後から後悔しないためにも掲載写真から分かる情報を分析するのは賢明です。くもりやバルサム切れも然り、注意が必要です。

自分でリカバリする?

好きが高じて分解清掃趣味に直走るのも一興でして、私もその沼で小銭を撒き散らした1年を過ごしました。メリットとしてはレンズのカビゴミは取り除けることを知り、デメリットとしてほぼ全ての個体でネジ舐めや清掃傷をつけてしまいました。それも含めて楽しめるのであれば有りかと。ご興味ある方はレンズの分解清掃タブよりどうぞ(ステマすいません)。

見極め3:買い手の自分。

転売ヤーを槍玉に上げるだけでなく、買い手の自分自信を見つめることも重要だと感じておりまして、単純な話、自分だけが得をすることを期待していては悪徳転売ヤーと同じ穴の胸時ということになります。ダッサい。

中古は新品じゃない。

工業製品は新品が1番状態が良く、使う度に・時間が経つ程に劣化し、かつ自己修復しません。中古はどこかが必ず消耗してます。その代わりちょっと安い。新品同様のクオリティが欲しければ新品を買いましょう。ここを深掘りします↓↓↓。

電子制御されているレンズ。

近年の現行品レンズはほぼこうなりました。レンズの絞り制御とフォーカス制御は電子的に動いています(例外的には少し古いNikonのGレンズでしょうか、あれは物理要素がまだ残ってますね)。電子制御は正確で便利ですが壊れたら終わりです。動かないレンズはただの文鎮。そして中古品にはメーカー保証がありません。オークションで電子制御系レンズを買うときは外装に落下痕がないか確認しましょう。

私もメルカリに現行品を出品する場合は新品購入後1〜3ヶ月以内の機材しか出品しません。傷や汚れほぼゼロで出しますのでマップカメラのワンプライス買取より相当高く売れます。即売れます。買い手さんは新品よりけっこう安く買えます。お互いにWIN-WINは大事です。

全く不満のない不満のないNIKKOR Z 24-70mm f/4 Sメルカリ出品中
実際の出品掲載写真。新品開封3ヶ月レンズ54000円で売却(相場30000円)

修理歴をどう見るか?

中古品は新品じゃない。イジられている場合もある。

特にオールドレンズの場合、出品者や以前のオーナがーが独自に分解清掃している場合が多いです。ネジ山が舐めかけているような地雷出品を見かけると居た堪れない気持ちになります。「専門の清掃業者のメンテナンス済・写りに影響のないスレ傷有り・神経質な方は購入をお控え下さい」←これをどう受け取るかは買い手の自由ですが、可能な限り冷静な判断を下したいものです。

まとめ。

要点をまとめます。オークションサイトで中古レンズを買う時は自分も相手もWIN-WINになれる掲載写真になっているかどうかを見極めましょう。売り逃げ目的の小銭稼ぎ転売ヤーの臭いがしたら即切る。値段に釣られてはいけません。安物に夢を見てはいけません。そこにワンチャンスはありません。良心的な売り手を見つけたら運命です。あとは価格が自分の財布に見合っているかを考える。これで失敗の確率をグンッと下げられるはずです。

これは主観ですが、業者系出品者は(1)修理品を美品と謳って若干高値で多売してる系、(2)商品状態に関係のないデコレーション写真で情弱を狙っている系、(3)塩梅をちゃんと掲載してる中古売りのプロ、の3種に分かれていると感じます。あと個人出品者では(4)雑多ジャンルの出品の中に譲り受けたレンズが含まれていて値付けがバグってる人が偶にいます。欲しいレンズがある場合、私は3と4の人をマーキングしています。

ご縁がある方から買いましょう。それに尽きます。

買う前の脳内ドーパミン放出は買い物の醍醐味ですよね。どうせ買うなら良い買い物をしたい。レンズが届いた後もガッツポーズできるように、当記事の内容がお役に立てば幸いです。こと写真趣味においてはレンズ購入は始まりの一歩に過ぎませんのでストレスなくサクッと済ませたいものです。最後までお読み頂きありがとうございました。

では諸君、良きオークションLIFEを!かしこ。

ブログ管理人:isofss(イソフス)