金属鏡筒・大口径・ぬるぬるのフォーカスリング・ちょっとヘンテコな癖も含め…そんなMFレンズが新品で買えるんです。いい時代になりました。今日はAstrHori 50mm F2.0という中華メーカーレンズの自腹レビューです。
まぁ、まず写真を。
うんちくはさておき、日中屋外のスナップ写真をご査収下さい。名前の通り焦点距離は換算50mmです。電子接点のないレンズですのでExifデータは残りません。絞りは(たぶん)F5.6あたり。
写真は全てカメラ内RAW現像で、ピクチャーコントロールはスタンダードです。Nikonのカメラ内RAW現像はいじれる項目が少ないので、ホワイトバランスをちょっと調整した撮って出し写真と言っても過言ではないでしょう。
この日はなぜか反射物を狙っていました。特に意味はないのですが、標準画角って気を抜くと平凡を量産してしまうじゃないですか。なんとかこうｯ…頭を捻ってシャッターを切っていた記憶があります。必死に被写体を探すギラギラした眼はさながら不審者ですが…。
話を元に戻します。こちらのレンズはマニュアルフォーカスです。フォーカスリングのトルク感はしっとり重めでいい感じ。長期間使うと変化するのでしょうか？とりあえずファーストインプレッションは好感触でした。
しかしこのレンズ、建て付けもよく・剛性感もよく・耐久性もありそうで、久々にいいプロダクトを見つけた喜びが湧き上がります。もちろん弱点がないわけではありません。若干ですが無限遠位置でオーバーインフ(ピントが抜けてしまう現象)を確認しました。0.5mmくらい。←個体差の問題かも？
あと、レンズ意匠の問題でフォーカスリングと絞り環を間違えて回してしまうミスを何度も何度も経験しました。この内容はYouTube版で熱弁しております(動画リンクは下記↓)。
開放はF2ではない！？
レンズ名称はAstrHori 50mm F2.0なのです。しかしこのレンズ、F2より大きく絞りを開くことができます。なんじゃそりゃ！正確な数値は刻まれていませんが実際に動作します。販売ページを見るとF1.7近辺らしいです。さすが中華メーカー、自由で面白いですね。
↑この写真はF1.7(仮)で撮影しています。夜スナップのような暗い環境で開放F1.7の明るさはありがたいですね。F1.7もF2も描写に差は無いように感じました。特に理由がなければ開放F1.7(仮)でいいように思えます、夜ならば。
橋の欄干にカメラを置いてスローシャッター1/2秒で撮影。絞り値は忘れました！光条がちょびっと見えますね。日中で絞りを開けるとオールドレンズライクなハイライト側のボワボワ感を視認できるのですが、夜スナップでは細かい癖は判別は難しいかも。
これは暗い店内での一枚。開放F1.7(仮)です。ISO感度の心配をしないでよいメリットを享受しております。ただしピント幅は薄いので注意が必要です。何事もトレードオフですね。
非常に厳しい光源(ミックス光・演色性も悪い・暗い)の中で撮影したカレーライス。現像時にマゼンダを足してます。なお、最短撮影距離は47cmなので寄れるとは言い難いですね。50mm画角ですからテーブルフォトは結構ハードでした。このカレーは隣の席の友人のものです。それでもギリギリ。
個性的です。
気持ちの良い表現を使えば、明るくて・開くとハイライトがふわっとした描写・F5.6あたりでシャッキとする二面性を持ち、フォーカスリングもぬるぬるな新品レンズ…とでも言いましょうか。現代AFレンズとは一線を画したものであることは間違いないです。オールドレンズ好きな人には刺さるかも！
若干のオーバーインフを許せるか？フォーカスリングと絞り環の間違いを回避できるか？…この辺りはネガティブな個性と言えるでしょう。中華レンズを楽しむにあたっては癖を楽しむ広い心が必要ですよね。
詳しい話は今週のYouTube動画で喋っております。公開後はここに動画リンクを貼りますね。もしこのレンズに興味が湧いた方はおかわり動画を是非。価格の件で注意喚起が1つ、Amazonの検索上位に無店舗転売せどらーらしきぼったくり業者を確認しましたが正規代理店以外で買うメリットなどどこにもないのでくれぐれもご注意下さいませ。下記が正規店のリンクです↓
この記事がオールドレンズ沼でモヤモヤしている方のモヤモヤをさらにモヤらせる内容となれば本望です。あなた様は重症ですか？それはお察し申し上げます。さぁもっともっと沼って参りましょう！よき沼LIFEにならんことを。
ブログ管理人:isofss(イソフス)