富士フィルム初心者なのでどのフィルムシミュレーションから手をつけて良いか分からんのです。こうなったら大量に撮って体で覚えるのが手っ取り早く(発想が昭和)、五感に感性を叩き込む行為こそ写真道楽の醍醐味なのであります!

と言うことで、1番最初に目についたクラシックネガで撮り乱れたいと思います、なんかノスタルジーやんという身も蓋もない理由ですが。専らスナップ中心のため人物作例がない点は申し訳なく。【撮影条件】カメラはX-E4、レンズはフォクトレンダーのULTRON vintage line 35mm F2 Aspherical Type II VMです。マウントアダプター経由で換算52mmの画角となります。電子接点がないのでF値の記録は残っていないのですが日中だったので概ねF5.6あたりでした。クラシックネガの写真は全てJPEG撮って出しです。シャッタースピード・ホワイトバランスはAutoです。

比較対象として準備した写真は、RAW同時記録しておいた素材をCapture One Express for FujifilmでRAW現像しています。フィルムシミュレーションはASTIAで統一。では尋常に作例比較と参りましょう!(1枚目にクラシックネガ、2枚目にASTIAの順で掲載しています。)

1.無機質な被写体とクラシックネガ。

撮ってる時は(屋外ですし)気づいていなかったのですが、帰宅してジッとモニターを鑑賞した時の驚きはいかばかりでしょう。なんじゃこりゃぁ!クラシックネガってフィルムっぽいなッ!(語彙力…)

クラシックネガには無機質な被写体が似合う。
無機質な被写体をASTIAで撮るとインパクトは薄れる。

いかがでしょうか?明らかにクラシックネガの方がノスタルジー感が半端なくないですか?特に無機質な被写体にめっぽう似合う印象です。今日撮ったばかりなのに何年も前に撮った写真のような…これはちょっとズルいなぁ(笑)。

生気のある被写体との相性はどうだ?

逆に、生きとし生けるものまでも退化させてしまうというか…枯れさせてしまうというか。きっと彩度が低いんですねコレ。だからフィルムっぽく見えるのか。

クラシックネガは生気を奪う効果がある?
チューリップ畑をASTIAで撮った。美しい。

ちょっと蛇足。RAW現像していて、富士フィルムでも赤の再現性は難しいのかなーと感じました。どうも潰れちゃうと言いましょうか。あまりイイ感じになりませんでした(単に私の腕のなさなのでしょうけども)。肉眼で見たチューリップはもっと鮮やかな赤でした。

やはり植物系はクラシックネガは苦手かも。
生き生きした色を出したければASTIAは良い。

対比のためにASTIAを彩度モリモリにしてみました。こうして並べるとクラシックネガと植物の相性は使い所がニッチなような気がします。今更ですが何事も仕上げのイメージって大事だなと感じた次第です。

食べ物はどうだ?

スナップの醍醐味は休憩なのです!本日もミスドでカメラ片手にドヤります(不審者)。おっと、これはいけません…クラッシックネガだとドーナツの鮮度がブッ飛んでしまいました。彩度を落としつつシャドーに緑を被せるのはクラシックネガの特徴らしいのですが、食べ物系は逆のマゼンダ方向に振った方が安全なように思います。ちゃんと色味と彩度を合わせたASTIAの方は美味しそうです。

クラシックネガにも弱点はある。例えば食べ物だ。
ドーナツをASTIAで撮った。美味しそうである。

2.日常のキリトリで活躍!?

本家の公式HPでクラシックネガの解説ページを見つけまして(リンクはこちらです)、ふむふむ、クラシックネガはライティング演出がない環境でも立体的な表現が出来る…だと?もっと簡単に言ってくれ!…要は自然光でいい感じってことでよいでしょうか富士フィルムさん?

クラシックネガで咄嗟の一枚。もともと自然光用のフィルムシミュレーションらしい。
ASTIAで日常風景を撮ると、本当に日常になる。

自然光と言えばスナップ撮影。スナップ撮影は自ずと自然光。あっと思った瞬間をイイ感じ(ノスダルジック)に収めてくれるクラシックネガ…我ながら表現力の乏しさに穴があったら入りたい思いです。

クラシックネガで風景写真。空が白飛びした。
風景写真をASTIAで。RAW現像で空の色を戻した。

風景写真とクラシックネガ。ハイライト+1にしています。空が白飛びしたことで色褪せた写真っぽくなりました。RAW現像すると雲が戻ってきました。

街の様子をクラシックネガで。フィルムライクだ。
街の様子をASTIAで。RAWで色を整えている。

うーん、どっちも好きだなぁ。今回は比較なのでどっちも並べていますが、どっちか1つならどっちを選ぶのでしょうか?どういうアウトプットを目指すかによって変わってきそうですが、普段のスナップ撮影でそこまで考えているかというと…ラフに好きなように撮っていますね。結局、クラシックネガとASTIAのカットが2枚ずつパソコン内に溜まって行く始末。2600万画素とはいえ量が増えればHDDを圧迫しますからねぇ…ここ最近の悩みです。プリントしないならMサイズの1300万画素でも十分かな。

消防車をクラシックネガで撮ったらノスタルジーになった。
消防車をASTIAで撮ったら現代的なコッテリ写真になった。

ASTIAの方は色をいじり過ぎました…失敗です!集中力が切れたらRAW現像ってかえってボロが出ますよね。目のホワイトバランスが乱れております。

3.自然光とミックス光。

自然光にあつらえたクラシックネガということですが、人口光がミックスされた環境では狙いが定まらない感じがしました。ホワイトバランスをケルビンで固定したら改善するかしら?こういう時のRAW現像はいくらでもリカバリが効くので便利ですね。

ミックス光の元ではクラシックネガは意図通りにならないこともある。
ミックス光でもASTIAなら平均点は出せる。

とはいえ、ミックス光がマグレ当たりすることもあって興味深いです。↓下の写真は手前左側に巨大なモニターがあって色がシアン側に引っ張られています。太陽光との色の違いが面白いです。

スナップの急なシャッターにも強いクラシックネガ。
ASTIAの柔らかさを活かしたRAW現像を目指す。

クラシックネガいいね!

右も左も分からぬ初心者ではありますが、フィルムシミュレーションの中で最初のお気に入りで確定です。当面はクラシックネガのJPEG撮って出しをデフォルトにしようと思います。いやぁ、ついこの間までRAWこそガチ勢の証と信じていたことを深く反省いたします。フジ、すごいや。懸念があるとすれば色をねじり過ぎてULTRON 35mm F2の特徴が分からないことです!爆。(ULTRONの作例記事はこちらからからどうぞ)

直情的な感想文を最後までお読み頂きありがとうございます。今後の作例UPもご期待下さいませ。では諸君、良きノスタルジーLIFEを!かしこ。

ブログ管理人:isofss(イソフス)