このレンズに興味がある方の背中を押したい一心で執筆します。NIKKOR Z MC 105mm f/2.8 VR Sで撮った写真を近距離・中距離・遠距離のそれぞれの画角でご覧下さい。その上で(一眼レンズの中では)バーゲンプライスである価格にもご注目を!
近距離
百聞は一見に如かず。マクロレンズで薔薇を撮影しました。この記事の写真はJPEG写真をちょっとだけ現像ソフトで調整したものです。RAWではありません。私のような趣味人間でもただシャッターを押すだけでこのような写真が撮るため「あれ?上達したかも?」と勘違いできるレンズです。
MC 105mmの真骨頂はやはり近距離撮影にあると感じました。とにかく寄った時の描写が艶やかです。繰り返しになりますが私はただシャッターを押しているだけです。
開放F2.8のレンズですが近接になると実効F値はどんどん大きくなりました(正確に測ったわけではないのですが体感で1m切るくらいからF2.8より大きくなる具合です)。Nikon Zはこの数値をきちんとディスプレイに表示してくれます。スペック表を見ると最短撮影距離29cmの時にF4.5とのこと。
金属を撮ってもどこか柔らかい感じ。そう、このレンズ、描写が柔らかいのです。ボケの柔らかさもあると思いますが、色の分布もガツガツしておらず実に上品です。
中距離
105mmですから中望遠のポートレートレンズとしても全然使いたいところ。実際、相当戦えるレンズでした。モデルさんがプライベート友人だったので…肝心のポートレート写真を投稿していない件は申し訳ございません!かわりに猫様でご容赦下さい↓↓↓
柔らかい描写と女性のスキントーンの相性は抜群でした(写真がないのは本当に申し訳ない)。しかもMC 105mmは軽いレンズ。レンズ重量630gの取り回しの良さは異常でした。105mmの画角ですからモデルさんとのコミニケーションも(声を大きくすれば)問題無し。
大口径とは言い難いF2.8の開放F値ですが、焦点距離が長いのでボケの大きさは必要十分だと思いました。標準レンズと比べれば被写界深度も広く感じます。
長距離
弱点は望遠側に寄せた設計なんだろうなという印象。周辺に細かいものを配置するとうずを撒く描写になりがちです。↓下の写真はピント位置を無限遠にしていますが、中央手前にモデルさんを全身で立たせてフォーカスを合わせると背景の木々がザワワーッと渦を巻くのです。言葉だけですいません。
MC105mmの名誉のために逆光耐性の良さに触れておきましょう。↓下の写真は正面に太陽がある逆光シーンで撮影しています。レンズフード無しでもフレア・ゴースト一切無し。
プロテクトフィルターはアルクレスト(62mm)を装着しています。安価なフィルターだとゴーストは出るかもしれません。無名メーカーの安物の9倍くらいの値段になりますが高級レンズのS-LINEなので出し惜しみせずに純正フィルターにしておきました。これは正解でした。
105mmで風景写真。なかなか場所を選ぶスナップにはなりますが、描写に関してはなんの問題もなく只々端正に写ります。
お得満載は確定。
柔らかい描写・取り回しやすさ・王道の中望遠画角…それでいて実売価格12万円弱というバーゲンプライス。S-LINEレンズなのにこの価格。どうかしてますよこれは。C社やS社の105mmマクロレンズは数万円高いことを考えるとなおさらです。
後ろ髪を引かれながら…
ここまで書いておいてちゃぶ台をひっくり返すことになりますが、実は私…MC 105mmを売却してしましました。苦渋の決断だったのは久方ぶりです。超望遠レンズとの入れ替えで背に腹は変えられない金策だったのです。11.6万円で購入したMC 105mmを9万円で売却できたので実質2.6万円ということになります。リセールバリュー高過ぎませんかね。
人間1体が同時に構えられるカメラはどうせ1台。超望遠レンズを使い倒すために…という無理やりな大義名分でしたが、やはり後ろ髪は引かれております。手放した私がいうのも変ですが、明確にマクロ撮影〜中望遠までの用途が決まっている人にはお誂え向きなレンズだと思います。どのみち中望遠で寄れるレンズは所有ラインナップ的に絶対に外せない1本でしょうから。いずれ買い戻したい1本です(金次第)。MC 105mm購入当時のスナップ作例を載せた記事のリンク、貼っておきます↓↓↓
これで一念発起した超望遠レンズを使いこなせなかったら立つ瀬ないですね。上げた拳は振り下ろさねばなりません。果たしてどんな顛末となるのか…。MC 105mmと入れ替わった400mm単焦点レンズの開封動画のリンクは下記です↓↓↓
では諸君、良きレンズLIFEを。今年も機材沼で溺れていきましょう。
ブログ管理人:isofss(イソフス)