ライカ M10-Pを中古で購入して1ヶ月、純正レンズを買い足しました。もうお金はありません。しかし人生は一方通行。決断は早い方がいいと思ったからです。現実的な予算と用途を考慮し「無人島に持っていくならこの一本」という決意で現行(第四世代)ズミクロンM f2/50を購入しました。新品です。

主観で感想。

スペック云々は今更私が語るまでもなく、ここでは主観の感想を綴っておきます。現行(第四世代)ズミクロンを選んだ理由は現実的なバランスの良さです。重量240g・開放F2・光学設計4郡6枚(特殊レンズなし)、なんと慎ましいバランスなのでしょう。ヒエラルキー的には より明るいズミルックス < 最強上位互換のアポズミクロンが控えていますが、ATMを持ち歩くような嗜好品を雑スナップに持ち出すのはやはり精神衛生上良くないと判断しました。

ライカライカM10-PとズミクロンM f2/50 外観写真。無骨でミニマルな完成系。
無骨でミニマルな完成系

見た目は最高です。これ以上レンズが大きくなると野暮ったくなりますし、同等品のカラースコパーを所有しているのですが軽いとなぜかチープさを感じます。無人島に持っていくなら?…人生最後のレンズとするなら?…ある程度の高級感は必要だと思いました。地味に嬉しいのは6bitコード。ボディがレンズを自動的に認識し、写真のEXIF情報にレンズ情報を記録してくれます。

ズミクロンM f2/50の内蔵フードを出した外観写真。ボディはライカM10-P
内蔵フード

このレンズには隠しフードが存在します。回転させるのではなくニョキっと引き出すタイプです。第四世代の50mmズミクロンの光学設計は1979年の第三世代から変わっていないそうです。筆者は生まれていません。これだけ時間の重みに耐え抜いてきた設計を、新品レンズで味わえるのですからこれ以上何を望みましょう殿様じゃあるまいし。

撮影した写真。

ライカは色がいい…なんて話は耳にタコができるくらい聞いてきましたが、実体験で味わうと感慨深いものがあります。まず、白が気持ちのいい白で写ってくれてニンマリ。歪曲収差も気になりません。私は何の努力もしていません、AutoホワイトバランスのJPEG撮って出しです。王道の50mm画角が気持ちよく写る。これだけでビールがおかわりできそうです。

白が気持ちの良い色で写るライカM10-PとズミクロンM f2/50で撮影した白い壁の写真。まっすぐなものがまっすぐ写るのも良い。
f2/50 F2.8

レンジファインダー機の洗礼を受けました。あれこれ手間取っていた間にシャッターがワンテンポ遅れ、噴水に驚いたカラスの表情を逃しました。こういう失敗も鮮明に脳に焼き付けてくるライカの魔力に日々翻弄されています。

ライカM10-P初日のスナップでカラスが飛び立つ瞬間を撮り逃した一枚。便利なミラーレスカメラのように上手くはいかない。
f2/50 開放F2

色に関して一言。ライカM10-PのJPEGの色はかなりエモい方向に転んでいると思います。同時記録しているRAWファイルを現像ソフトに取り込むと全然違う今のミラーレスっぽい色になりました。

ライカM10-Pでモノクローム設定で撮影したJPEG撮って出し写真。橋の上に人が歩くまで粘って撮影した1枚。
f2/50 開放F2

ライカで撮影を始めて、毎日のシャッター回数が減りました。慣れていないレンジファインダー機のピント合わせでいっぱいいっぱいです。意図のない無駄撃ちが少なくなりました。ミラーレスカメラと違って事前に何をどう撮りたいのかをはっきりさせるよう焦燥に駆られています。

ライカM10-PとズミクロンM f2/50で撮影した庭に咲いている草。そこら辺を雑に撮っても絵になるから面白い。
f2/50 F5.6

シャッターを切るまで結果が分からないレンジファインダー機。視力がものをいうレンジファインダー機。強制的に丁寧な暮らしになってしまうレンジファインダー機、どう考えても不便の極みです。しかし偶然にもピントがパチっとハマった時は息を呑む描写が出てきます。

ピントが合った時にズミクロンM f2/50はゾクっとする描写を出してくる。
f2/50 F2.8

これは中毒性があるぞ…。

物欲よ、さようなら。こんにちは。

またまたぁ〜…と指を刺されそうですがレンズにおいてはもうお腹いっぱいです。いやほんとに…。機材系YouTuber引退ですかね。いまや大好きな50mm画角で新品ズミクロンを使い始めたわけで、その気になれば電子アダプター経由(TECHART TZM-02)でミラーレスカメラに繋いでAF駆動させることもできます。レンズはもういいや。

雨の日に車の中から撮影したズミクロンM f2/50の写真。他愛無い交差点だって写真に収めたくなる。
ISO 6400

Nikon Zのシステムは残しています。メイン機のZR・かろうじてZf・寄れる24-70II型、便利撮影に必要な機材はもう揃ってしまいました。どうせZ9IIは出ないでしょうし、当面大きな買い物はないかと。

トンネルの中の鉄骨をライカM10-PとズミクロンM f2/50で撮影。ISO感度が高くなり写真がざらざらしている。
ISO 32000

ただ、ここまで来て周辺アクセサリーでケチる訳にもいかず、今し方M10-P用のストラップを注文したところです。3万円する予備バッテリーは先日買いまいた。M10-P用のサムレストも欲しいです。これが全部高いんですよ!アホみたいに高い。独身でなければ買えなかったでしょう。人生の大切なリアルイベントをすっ飛ばしてライカに投資をしています。老後に後悔するかもしれません。

ライカを買ったところで。

すぐに何かが好転する…なんてことはないと思います。確実な変化は口座の預金残高(あるいはローンの残債)です。むしろ撮影テンポは下がるし・歩留は悪くなるし・変なやっかみは飛んでくるし、デメリットとも共存しなければなりません。

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それでも、自分の写真人生の中で歴史の重みに一番耐えてきたメーカーのプロダクトを自分の意思で扱っている自覚は、何にも変え難い満足感になっています。たまに会心の一撃が出たらラッキー。願わくば健康寿命が続く限り毎日のようにシャッターを切っていたいです。

一日一撮・ライカうろうろSNAP、78日目の備忘録でした。

ブログ管理人:isofss(イソフス)