大人の都合でございましょう。3度目が宣言された博多の街を記録すべく、また当ブログの名前に恥じぬよう博多うろうろ闊歩して参りました。これぞ不急の極み!スナップ好きの方にご覧頂ければ幸いです。お時間ゆるす方は2分のスライドショーもご準備してございますので是非ごゆるりと。今月の写真は中古3000円で買ったフィルム引き伸ばしレンズ1本で撮りました。色味はFUJIFILMのフィルムシミュレーション「プロビア」で統一。記事の後半でレンズレビューあり〼。

2021年5月、博多の今。

例の祭典を控えた今春、シワ寄せが街を直撃しております。いうて九州で1番大きな街、博多。同じ場所を毎週撮り歩いておりますので人の増減は否が応でも肌で感じます。せっかく街に人とお金が戻り始めたこのタイミングでこれです。

誰もいないブランコ、誰もいない小学校。
FUJINON EX 50mm F2.8とX-E4の組み合わせでの写真作例。中距離の描写。
FUJINON EX 50mm F2.8とX-E4の組み合わせで街中スナップ。

ひとけのない駅前の交差点で昼寝するおじいちゃん。分かる!外で昼寝って最高やもんな。

素直な写りをするFUJINON EX 50mm F2.8、作例。

人がいないので木の裏側を撮る始末。(レンズの描写をチェック中)

FUJINON EX 50mm F2.8とX-E4の組み合わせでの写真作例。
2021年5月上旬、まだ緊急事態宣言が出ていない博多。

この写真は3度目の緊急事態宣言が出された直後の博多駅の様子です。週末ですが閑散としていました。

Ubereatsの配達員さん、ロゴを隠してる。

最近ロゴ隠しさん、よく見ます。一部の暴走チャリダーと一緒にしないでっていう意思表明なら隠す人はむしろ安全運転なのかも。なんにしても現場にケツを拭かせる○berの仕組みが世の縮図みたいで思わず撮り収めました。配達員さん、背中借りました。ありがとう。

手形がいっぱい。手形がいっぱい。 FUJINON EX 50mm F2.8の作例。
エヴァをオマージュした緊急事態宣言啓蒙広告。

月の中頃に博多駅のタイポグラフィに変化が!これって…エヴァのパク…ゴホッン、オマージュですかね。県は株式会社カラーに許可取ってるのかなぁ?広告費いくらなんだろう?

人は減ったもののゼロにはならない博多駅。

こうした啓蒙広告のメインターゲットって既に外出しちゃってる層なのでしょうか?そうであっても対費用効果は測れるのかな?はたまた責任の所在のために必要なのかな?考えさせられます。あと広告費は誰の懐に入るのでしょうか?スナップ撮影の醍醐味は看板ひとつでも世の中に関心を持てるところにあったりして。観察って楽しいですね。頭を使うと疲れるのでスタバで一休み。あ、外食は不要?

引き伸ばしレンズのレンズ中央の描写力を見てみよう。
満車の駐車場に猫さんがポツリ。

猫様専用駐車場、満車御礼。

Amazonの置き配。潰れた段ボール。
なんともシュールな看板を発見。こうした発見もスナップ写真の醍醐味。

ここは小学校の外壁。学校を一周囲むように五七五が飾られてまして、一様に「挨拶しよう!」的なポジティブな標語ばかりだったのですが、この1枚だけ闇属性。ツボりました。この後に七七を加えて短歌にするならなんにしよう??「すまなくてもいい 時を戻そう」Byぺこぱ(風)。

蛇足ですがこの写真、インスタで普段の10倍閲覧されました。なぜに?本人が1番不思議がってます。見てくれた皆様ありがとう。

引き伸ばしレンズで撮りました。

FUJINON EX 50mm F2.8とX-E4の組み合わせ、外観。すごいコンパクト。

今月はレンズ1本縛りブッ通しでスナップ撮影しました。使ったレンズはフィルム引き伸ばし用のもので、現像済フィルムの像を印画紙に焼き付ける時に使う本来日の目を見ないレンズです。中古市で3000円で見つけました。名前はFUJINON EX 50mm F2.8と申します。これをFUJIFILMの現行カメラX-E4に無理くり接続しています。X-E4との組み合わせでは換算75mmと中望遠手前の画角になります。今月の写真は全てプロビアRAW現像で統一しています。以前はNikonのZ6に(やはり無理矢理ですが)繋げてスナップしてました。↓↓↓Z6だと50mm画角。色味に関してはメーカーの違いがガツンと出てて面白かったです。

レンズの繋げ方。

FUJIFILMのフィルム引き伸ばしレンズを・FUJIFILMの最新ミラーレスカメラに繋げる…なんてロマン。しかし繋ぎ方にちょっとくせがあり、費用もかかります。初見の方でも理解頂けるように書けるかな…?

FUJINON EX 50mm F2.8をMマウント経由でX-E4に接続する方法を図解。
※訂正 ○:フランジバックは38.5mm

写真が撮れるようにするための最大ミッションは(1)センサーまでの距離・フランジバックを確保することです。このレンズの取り付け口はライカ用のL39マウントでしてフランジバックは38.5mmと決まっています。(2)このカメラ(Xマウント)にL39マウントを直接続する道具がないので一旦ライカ用のMマウントに変換します。高額ですが必須。元は引き伸ばし用レンズ(ピントを変えないレンズ)なのでレンズ自体にフォーカスリングが存在しません。なので普通に写真を撮るためにはどうしてもヘリコイド付きアダプターを使う必要が出てきます。(一度買ってしまえば他のMマウントレンズでも使えるのはメリットかも?)

(3)MマウントをL39マウントに変換するリングを使います。最終的にXマウント→Mマウント→L39マウントとします。注意点が1つ。激安変換リングは相手のマウント部分を傷つけます。私は激安中華メーカーハシュポを使って高額新品アダプターを光の速さで傷付けました。マジで非推奨。(4)フランジバックが足りないのでMマウントで傘増しします。エクステンションチューブの8mmを使いました。これも地味に高くて涙。

悲願のレンズ構成、くせが強ぇ。

中古3000円のレンズを使うために合計30000円近い出費を強いられるなんて発狂レベルです。しかもくせが強いときました。別名「千鳥レンズ」と命名しましょう。オールドレンズ沼おそろしや。

FUJINON EX 50mm F2.8とX-E4の組み合わせは操作性に癖の強さ、あり!

【くせ1】Mマウント同士が完全にロックできない問題。Z6の時と同じです。ロック機構が干渉しあってカチッとロックできません。Z6の時に比べれば多少は固めに取り付いてますが、力を加えて左に回転させるとレンズは外れます。【くせ2】前述の通り引き伸ばしレンズ自体にフォーカスリングが存在しないため、ピント合わせは常にマウントアダプターのヘリコイドで行います。ここが狭くて回しにくいのが難点。【くせ3】あまり寄れない。ヘリコイド全閉だとどこにもピントが合わず、約2mm繰り出して無限遠が出ます。そこからピントが近くなります。このマウントアダプターの使った時の最短撮影距離は約75cmでした。↓1番寄ってこんな感じです。

FUJINON EX 50mm F2.8ををXFマウントで使った場合の最短撮影距離は約75cmでした。
最短撮影距離で香水の瓶を撮ってみた。

くせを楽しもう!

美しさを求めるならお高いレンズを買えば良いのです。しかしあえてお古に手を伸ばす楽しみに興じましょう!FUJINON EX 50mm F2.8の魅力的な【くせ4】補正なしで真っ直ぐ写ります。さすが引き伸ばしレンズです。変な誇張一切なし。APS-C機で使う場合はさらにレンズ中心の美味しい部分を使いますので歪む心配いりません。

FUJINON EX 50mm F2.8の歪曲収差を見て見よう。

【くせ6】逆光に劇弱。ちょっとでも逆光になるとコントラストがドカンと下がります。フワッと人物撮るなら良いやも。【くせ6】プラスチック感。個人的にはこの鏡筒の安っぽさが好き。めっちゃ軽い。【くせ7】さらっと&ハイライト飛びがちな描写。なんともオールドレンズらしい写りをします。全体的に蛋白な色です。↓この写真の白い部分はRAW現像でハイライトを下げてます。JEPGだと白トビ連発でした。全然粘りません!

FUJINON EX 50mm F2.8はハイライトが飛びやすい?写真作例。

白い被写体だと苦労します(笑)。あーっ!てなりながら楽しめるレンズです。

FUJINON EX 50mm F2.8のハイライト部分がよく分かる白い花の写真。

まとめ。

FUJIFILM同士っていいなと思いました。確かにFUJINON EX 50mm F2.8はくせの強いレンズですが、Nikon Z6と組み合わせた時より色がしっくりきました。今回はレンズの個性を調べたかったのでプロビア限定の書き出しでしたが、どうせなら思いっきり色を捻って遊ぶのも面白そうです。フィルムシミュレーションを当てるのも粋だと思います。ワクワクさせてくれるレンズでした。移り気激しい私ですがこの子は売らずに持っておきます。

中古で見かけた時は買っちゃうのもありかもですよ。アダプター散財という名の沼にダイブしましょう!このレンズの写真作例や分解清掃をご覧になりたい時は「引き伸ばしレンズタグ」から記事をお選びくださいまし。

では諸君、良きオールドレンズLIFEを。かしこ。

ブログ管理人:isofss(イソフス)