まだデジタル写真が普及していなかった時代。写真を専らプリントする時代があったのでございます。カメラに装填するフィルムには枚数制限がありますので、それはそれは一枚一枚大事に撮ったものです。月日が経ち手元に嵩張るアルバム達。この度、思い出を全てデジタル化しようと思い立ちました。せっかくデジタル一眼を持っておりますから高画質なデジタル保存に挑戦することに致します。さぁ週末の時間を使って写真の断捨離だッ!

1.時間の重み。

プリント写真をデジタル化しようと思い立った。
す、捨てられねぇ…。

模様替えの時にアルバムに手を出してしまい模様替えが止まっちゃう…みたいな経験ありませんか?昔の写真って不思議な力がありますよね。さて、この見て触れる物質の写真をデジタル化する目的は写真の処分にあるわけですが、いざ写真を捨てる…となると心が痛みます。なぜでしょう、デジタルとして残るのに…思い出まで捨てるわけじゃないのに。しかし感傷に浸っていたら片付けが前に進みませんから心を鬼にして作業を開始しようと思います。それでも数枚は(子供の頃の写真は特に)捨てるくらいなら実家の親に送ろうと思いました。二度とは再現できない写真。時間の重みを感じたのです。

昔聞いた「写真は、撮った時より、時間が経ってからの方が価値が上がる。」という話を思い出しました。

2.スマホじゃない画質で。

で本題です。プリント写真のデジタル保存方法で真っ先に思い浮かぶのはスキャナーで読み取る方法でしょうか。うちスキャナーないので却下。

スマホで撮って保存する方法も聞いたことがあります。しかし、いくらiPhoneのカメラが進化しようが所詮スマホカメラ。ノイズ大好き小型センサー・端が歪む広角レンズ・強烈に味付けするJPEG現像…いいこと一個もなし。デジタル化すればプリント写真は処分することになるのですから保存画質を妥協するのはちょっと…ですね。

一眼カメラで撮る方法。これでいきましょう。メリットは、(1)一回設定を決めてしまえばあとは流れ作業。(2)JPEG撮って出しでも十分美しい。(3)物撮りに特化したレンズが使える。…うむ、良いと思います。写真を撮って写真にするって不思議な感じがしますけども。

3.マクロレンズで一発撮り。

面倒なのでRAW現像はしません!固定設定でバッシバシ撮っていきます。露出(明るさ)と色(ホワイトバランス)を固定するためにストロボを使います。シャッタースピードはシンクロ同調最高速の1/200秒、絞りはレンズの解像力が安定するF5.6、ISO感度は100です。この状態でストロボを光らせないとブラックボックス(真っ暗な写真)になります。室内であれば昼でも夜でもほぼ真っ暗。ストロボの光だけで明るさと色を固定したいのです。オンカメラで直射すると反射しまくって破綻するので、ワイヤレスで遠隔発光し、かつソフトボックスを使って柔らかく均一に拡散させます。↓下の写真のような具合です。

マクロレンズを使って直接デジタル化する。
  • マニュアルモードで撮影
  • シャッタースピード:1/200秒
  • 絞り:F5.6
  • ISO感度:100
  • ホワイトバランス:6000K(好み)
  • 色被り補正:なし(好み)
  • マクロレンズ使用・焦点距離55mm
  • DXクロップ:約1000万画素
  • ワイヤレス送信機:GODOX Xpro-N
  • ストロボ:GODOX TT600
  • ストロボ発光量:1/16(距離に依存)
  • ソフトボックス:NEEWER 60cm×60cm
  • カメラは三脚に。自由雲台で真下に向ける。
  • ソフトボックスはライトスタンドで固定。

わたくしが愛用しておりますストロボはGODOXのTT600です。純正ストロボに比べると恐ろしく安価ですが趣味用途では必要にして十分のクオリティですし、何よりも送信機Xpro-N(NはNikon用)との組み合わせでワイヤレスライティングが組めるのが最高です。ライトスタンドはノーブランドです。スピゴッドというビスを経由してソフトボックスブラケットが固定されています。今や本当に中華コピーブランド様様な便利時代です。NEEWERのソフトボックスセットを使っています。2年ほど酷使してましたらブラケットのレバーが壊れました。(↑上の写真にモゲたレバー部分が写ってます) ま、壊れたと言っても固定はできます…そろそろ買い直そうかな。

マニュアルのマクロレンズ。

肝心のレンズはNikonのオールドレンズを使っています。Nikonだからマクロではなくマイクロが正しい呼称でしたね。Micro-NIKKKOR-P.C Auto 55mm F3.5という名のマニュアルフォーカスレンズです。40年以上前のレンズですが近接描写はかなりエグいです。下記にレンズレビューのリンク貼っておきます。カメラと写真の距離が変わらないので実はマニュアルフォーカスレンズは都合が良かったりして。↓写真の位置をマーセマルテープでマーキングしています。ここにパッとおいてパシッと撮影。2秒タイマーを使ってブレ抑止。

プリント写真デジタル化、俯瞰図。

カメラはNikon Z6を使用。本来フルサイズですが今回はDXクロップして使います。理由は2つ。データサイズを小さくできること。DXクロップで約1000万画素まで縮小してもモニター鑑賞には十分なため。これで設定完了です!あとはジャンジャン撮っていきます。

4.さようならプリント写真。

意外にあっさり終わりました。大変なのは終わってからです。やっぱり見ちゃうんですよね。(時間泥棒) 懐かしいなぁ。形あるプリント写真とはこれでさようなら。でも思い出は思い出ですね。今度はこれでスライドショームービーでも作ってみようかな。

一際目立っていた過去picを投稿します。↓↓↓

中国へ修学旅行。ひたすら飛んでいた。
ひたすら飛んでいた修学旅行、アホすぎる。
高校3年生の運動会打ち上げ。
高3体育祭後の打ち上げだったような…。

もちろん当時はカメラなんて持っていませんし、この写真も写ルンですで撮ってます。しかしこのアングルというか構図の発想に若さを感じます。あの頃から私は幾ばくかでも成長できたのだろうか…悩。

取り留めもない思い出話にお付き合い頂きありがとうございました。これからプリント写真をデジタル化される方のお役に立てば(立つのか?)幸いです。写真って最高!今撮ってるくだらない写真もおじいちゃんになった時に面白おかしく楽しめるのかな?なんて。

では諸君、よき写真LIFEを!かしこ。

ブログ管理人:isofss(イソフス)