独特なボケを楽しめるファントムレンズ……で終わらせるのは機材系YouTuberとして納得できません!人に勧めるからには自ら使わねば。という謎の自負を抱えて1ヶ月間毎日写真を撮ってきました。SG-image 50mm F1.8を普通に使ったらどうなるのか?スナップ写真をご覧下さい。

※この記事は2ndfocusのプロモーションでお届けします。

ファントムレンズには独特な形の4つの絞り羽が内蔵されています。後ボケの点光源をこの絞りの形で浮き上がらせることができる特殊なレンズです。だがしかし!イルミネーションの季節が終わったら防湿庫に鎮座させるなんて悲しいじゃないですか。なので普通に使ってみました。こちらは絞り羽をにしたスナップ写真です。

ファントムレンズの絞り羽を雪にしてスナップ撮影。公園の池の周りで散歩している人たち。

カメラはZ50IIです。小回りが効く小型ボディですがグリップがしっかりしているのでファントムレンズと相性はよかったです。ただしAPS-C機なので画角が換算75mmになります。中望遠王道の85mmよりちょっと広いこの画角、スナップ撮影だと適度に距離が取れて好みの画角です。

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本記事の写真は全てJPEG撮って出しですが、このファントムレンズにはK&F Conceptのブラックミスト1/4を装着しています。さらに自分で作ったフレキシブルカラーピクチャーコントロールをZ50IIに登録して使っています。

自転車で通り過ぎる女性。ファントムレンズの絞り羽を雪にしてスナップ撮影。

中華レンズの個性 × ブラックミスト × ソフト処理、この3要素を試してみたかったのですが、実際やってみると純正レンズのHi-Fi描写とは違う味わいがあって楽しかったです。日々のスナップ写真は写り過ぎない程度がちょうどいい…そんな気がします。

今度は絞りをにします。撮影中に感じたこととして、表記通り実絞りがF1.8として使えるのは星やハートの形状の時に限られるのかと。同じ被写体を撮り比べてヒストグラムを確認すると雪だけが暗くなっていました。おそらく雪はF4あたり。レンズ前玉側から目視しても星やハートは明らかに開口面積が大きいのです。

ショーウィンドウの中にあるスーツのマネキンを、ファントムレンズの絞り羽を星に変更してスナップ撮影。

どの絞り形状でも普通によく写る印象でした。もちろん絞り形状が4種類しか存在しないので被写界深度の調整は難しく、ピント面は浅めです。APS-C機でそう感じるのですから本来のフルサイズ画角だともっと薄いでしょう。何か1つの被写体を撮影するならよいとして、例えば被写体が複数いて全員にピントを合わせたいような状況だと難儀するでしょうね。

車のフロントガラスに積もった雪。ファントムレンズの絞り羽を星にして撮影。

レンズのフォーカスリングは少し重めです。毎日使っていたので慣れてしまいましたが、この操作性は好き嫌いが分かれるかもしれません。フォーカスリングのすぐ前にある絞りリングも重めでクリック感もあります。これは絞り羽の誤操作防止に役立ちました。

ファントムレンズの絞り羽を星にしてコーヒーを手持ち撮影。背景の光源が星の形になった。

夜になったら点光源で遊びたくなります。結果は分かっていても、そこにボケ要素がある限りやってしまうのが人の性!なお、近くにいる友人にカメラの背面液晶を見せるとほぼ100%の確率でなにこれ〜!という反応が返ってくるので話題作りに事欠かないレンズだと言って差し支えないでしょう。

楕円

今後は楕円にしてみます。フォーカスリングを最短撮影距離50cmにセットして目一杯ボケを出してみました。縦写真だとボケが横向きになるはずですが…あんまり分からないですね。ボケ味は非常に素直で柔らかく、好みです。

ファントムレンズの絞り羽を楕円にして、植物と小さな花を撮影。日陰だったのでホワイトバランスが転んでいるが、妙に粋な色になった。

ふと思ったのですが、このファントムレンズ、絞りを通常に戻して・フォーカスリングを軽くして、いわゆる普通のMFレンズにしたら使いやすいのでは?なんて想像する訳ですが、今時尖っていないと見向きもされない大消費時代ですからそんな売り方は狭き門なのでしょうね。

大きなおたふくに吸い込まれていく参拝客。ファントムレンズの絞り楕円は楕円だ。

便利になり過ぎたカメラ機材。しかし失敗が許される趣味の世界にそれほどの高性能は必要なのでしょうか。常々思うのです。最終的に人生最後のレンズを1本選ぶとしたら標準画角のMF単焦点にするだろうなと。いつかその1本に巡り合いたくていろんな50mmを使う旅を続けています。

ハート

そんなレンズ沼で大事になってくるのは、そのレンズメーカーのブランドイメージと購入者の関係性だと思うのです。我々日本人が日本製品を好んで使うのは、かつて製造業に強かった日本の面影にロマンを感じているからではないでしょうか。

朝の通勤ラッシュにパトカーが写っている。ファントムレンズの絞り羽はハート。

国産には一日の長があるとは言え、ものつくりの潮流はもはや海外に流れてしまいました。特にここ最近の中華レンズの勃興は目を見張るものがあります。日本のオールドレンズと新品中華レンズを使い比べてみると、Japan as No.1と言わしめた理由を実感しつつもこりゃそのうち抜かれるだろうなという危機迫る圧を感じます。

トンネルの交差点に赤色の車が差し掛かっている。ファントムレンズの絞り羽はハート。

これから中華レンズが金属加工や組上精度のクオリティを上げ続け、広告の仕方も含めてきちんとラグジュアリーな要素も織り込んできたら、10年後にはカメラ界の勢力図はガラッと変わっているかもしれません!うーむ。

スマホがあるこのご時世、あえて一眼カメラを使うのはそこにロマンを感じるから!と言っても過言ではないでしょう。ついつい財布の紐が緩くなってしまう魅力溢れるプロダクトを作るのはどのメーカーなのか?一風変わったファントムレンズで参戦してきたSG-imageの今後の展開に期待しています。

なお、次の月の一日一撮用レンズもSG-imageの新レンズです。その新レンズを使っている最中に後継レンズの噂も出てきました。新製品のペースが早過ぎます!恐るべしSG-image。

ブログ管理人:isofss(イソフス)

アナザーカットのYouTube版です。