日常的に使う機材はできるだけ小さく・軽くしたいところ。195gのViltrox AF 15mm F1.7 AIRはまさにそういう目的で購入するにはおあつらえ向きな1本だと感じました。1ヶ月毎日使ってきた感想を綴ります。
※この記事はViltrox正規代理店 映像嵐の提供でお送りします。
夏こそ機動力重視で。
毎日触っても飽きないカメラ機材の条件は、質感とサイズ感で決まると思います。自分の体力やライフスタイルにフィットする機材を選んでいきたいものです。ViltroxのAIRシリーズはとにかく小型軽量に全振りした機動力の高いレンズが揃っています。樹脂鏡筒ですがフォーカスリングのヌルヌル感は健在でチープな印象は受けません。金属マウントを採用している所もGood。

私がレビューするAIRシリーズはこの15mm(35mm換算で24mmと記載有)が2本目なのですが、撒き餌価格であるにも関わらず描写は優秀だと感じます。これは1本目にレビューしたフルサイズ用の50mmF2の時も同じ感想でした。安いレンズにありがちな開放付近の癖や収差が気にならないのです…。AIRシリーズってかなりお得なレンズかも。

残暑が厳しい時期。池の鯉が少しでも冷たい場所で涼もうと必死の様子でした。ちょっと可哀想。最近の夏の暑さは異常ですね。ちょっと郊外まで足を伸ばすとまだ風を感じられるあたり、単純に都会がヒートアイランドになっているだけのような気がします。便利の代償が顕在化しているのかもしれません。この夏の暑さで学んだことは、やはりカメラ機材は小さい方が正義ということでした。暑いとライフゲージの減りも著しいのでとにかく身軽になりたい。そんな時のAPS-C機は最高です。
広角レンズの遠・中・近。
軽くて描写も上々となれば、あとは自分が求める画角のレンズを選べば最高の買い物になりますね。今回は換算24mmということで結構広い画角でした。ちょっと気を抜いた構えになると凡庸は避けられません。なぜ?何の為に?その位置でシャッターを切る決定をしたのか?毎回問われることとなります。

最近、とある写真家さんの講義の中で学んだことがあります。広角レンズでは写真に遠・中・近の要素を意図的に含めることで奥行き感を出せるとのこと。↑この写真だと朝焼けが「遠」、建物のシルエットが「中」、あらら…「近」が足りませんでしたね。

このレンズ、最短撮影距離が23cmなので実は「近」は得意な方です。活かさないともったいないですね。被写界深度の広い広角レンズですが寄ると背景はボケます。遠・中・近の要素のどこに焦点を合わせるのか?これも自問自答せねばなりません。毎回です。これはもう修行です。
誰にオススメか?
1ヶ月毎日使ってみてここは明確に答えが出ました。2つあります。まずはNikon Zマウントユーザー向けのオススメポイントになりますが(1)APS-C機を所有していて換算24mm単焦点レンズが欲しい人にオススメです。理由はシンプルで、Nikon Zマウントにはちょうどこの焦点距離の明るい単焦点レンズが執筆時点では存在しないからです。

195gと軽く・F1.7の明るさがあって・AFが使えて・金属マウントで・サイズも小ぶりだと。本来はこういうプロダクトを純正が準備すべきだと思いますが、NikonがAPS-Cレンズ群に力を入れていないことはもはやお家芸。近しい所だとNIKKOR Z 28mm f/2.8がありますが暗いし樹脂マウントです。NIKKOR Z 26mm f/2.8は金属マウントになりましたがお値段が撒き餌価格とは言い難い。Viltroxは見事に隙間を埋めてくれました。あっぱれ。

あるいは、(2)プライベートゾーンに踏み込める環境にいる人にもオススメです。これは広角レンズ全般に言えることですが、パートナーやお子さんがいらっしゃる方・被写体に寄ってシャッターを切ることができる環境に恵まれている方には非常にオススメしやすいのがViltroxのAIRシリーズです。広角のメリットを十分に活かせますし、そもそもレンズが小さくて軽いので旅行やお出かけに持って行く時にストレスも極めて少ないです。

率直な感想を申し上げますと、私のような独身限界おじさんが日常スナップで中距離を主に使う用途に関しては…換算24mmはちょっと広過ぎました。もっと被写体に近づけばいい話ではあるのですが、頼まれてもいないのにキャンディットフォトのような真似はしたくありません。ここはジレンマでした。スナップで使うならフルサイズ版のViltrox AF 50mm F2がいいなと思いました。↓↓↓ブログ記事のリンク貼っておきます。
前の月は換算15mm・この月は換算24mmと連続して広角の世界を体験することになった一日一撮企画。ようやく広角縛りが終わりました。正直ホッとしています。個人的な好みとしてはやはり50mm付近が板についているので気を取り直して撮影を続けたいと思います。こうでもしないと広角に挑戦することはなかったでしょうから、新しい気づきをくれたViltroxには感謝しています。

AF駆動をはじめ、ほとんど99%のシーンで不具合はありませんでした。1つだけ、サードパーティの宿命かと思われる挙動がありました。それは動画撮影中にハイレゾズームを使うと、不意にRECが止まってハイレゾズームもキャンセルされる事象がそこそこの頻度で発生したことです。これは純正レンズでは経験したことのない現象でした。ファームウェアアップデートで解決されれば良いのですが。
スチルの方は一度も困ったことはありません。いやはや最近の中華レンズの進歩は日進月歩ですね。←これ毎回言ってますが。APS-C機ユーザーの方でこの焦点距離がお好きな場合は非常にコスパの高い買い物になると思います。ぜひご検討くださいませ。前編ファーストインプレッション記事も下記にURLを貼っておきます。
ブログ管理人:isofss(イソフス)