昨今このコロナ禍下でリアルなイベント撮影が縁遠くなってしまったのは寂しい限り。そんな折、Zoom開催ではありますがピアノ発表会の写真撮影(と言ってもスクリーンショット撮影)のご依頼を頂きまして…それはもうとんでもなく大変だったので記事にすることにしました。鬼門だったのは集合写真

1.バーチャルのスチル撮影はスピードが出ない。

スクリーンショット撮影の手順は以下の通りで進めました。発表会進行中は1と2の繰り返しです。私のPC環境では1画面25枠が表示されており、ピーク時が8画面でしたのでざっと200名規模の発表会でした。ちなみに出演者(先生・生徒さん・ゲスト)だけで80名オーバー。これだけでパンクするフラグが立ってます。

  1. 4Kモニターのスクリーンショット
  2. フォトショップに貼付→JPEG保存
  3. ショット毎の色調補正
  4. 集合写真は合成で作る

演奏者ごとの撮影では曲の長さが撮影タイムとなります。小さな子供たちの場合、曲が短いことが殆どなのでスピード勝負となります。でもこれは鬼門にあらず。最後の難関集合写真は全ての演目終了後、講師挨拶の後に撮ることになっていました。

(1)ご高齢の方に指示出しは無理だった。

人的要因。そう、これはピアノ発表会。ご高齢のオーディエンスの方(保護者界隈)が多かったのです。主催者からは「生徒さんの集合写真と、生徒さんとご家族の集合写真の2パターンが欲しい」と希望を頂いていたのですがそこまでたどり着くことが無理でした。該当しないオーディエンスの方に画面をオフにして頂くことが無理だったのです。「画面のオフの仕方がわかりませ〜ん」と言う声が聞こえてきました。(その音声ボタンの横なんだけど!)結局、有象無象が入り乱れる写真を後で切り貼り合成することに。

(2)撮影スピード。

システム要因。スクショをPhotoshopに貼り付けるだけなら多少は早くなるのでしょうけど(万が一PCが固まったりすれば取り返しがつかないので)ファイル保存するまでを1工程にしていました。どうしてもここで時間がかかります。そして、先に述べたように複数画面にまたがってスクショを撮らなければなりません。結局、集合写真だけで10枚も必要でした。撮影終了後に残っていたのは生徒たちだけ。オーディエンスは帰っちゃう始末。そりゃそうだよね。申し訳ない。

(3)ネット環境。

撮影者要因。実はZoom開催のピアノ発表会の撮影は去年に引き続き2回目でした。去年住んでいた住所ではネット回線がそこそこ早かったので、Zoomを開いているPCとは別にiPadでログインして撮影はiPadで行いました(Apple Pencilを使ったスクショだと早い)。その後に引っ越した現住所のネット環境では2台接続のキャパがなくて…いや、カメラマン側の環境が整ってないってシンプルにダメですね。これは対策考えました↓↓↓

2.後で合成する。

発表会が終わった後にやるべきことは集合写真の合成です。とにかくレイヤを重ねまくって10枚別々で撮った写真を1枚の組写真にしていきます。プログラムを見ながら出演者を一人一人チェックします(=写り込んでしまったオーディエンスさんを外す作業)。

漏れる人・目つぶり。

目つぶりさんがけっこういまして。あと、出演者なのに写ってない人(退出してる人)もおり、80名以上いるはずの出演者リストのうち13人ロストしていました。リアルタイムでそこまでは気づけないよ…グフッ(´ཀ`)。後悔先に立たずとはこのことです。そもそも録画参加で当日いない出演者もいらっしゃったとか。

3.動画から切り出し。

一旦組み上がった集合写真をお師匠さま(主催者であり私の幼少期のピアノの先生)に送ったところ、あちら側で録画していた動画の中からロストした生徒さんの切り出し画像を頂きました。

…その手があったか!

スチル撮影に拘らなくていいんですね。気づきませんでした。そうか、時代はもう動画なんだ。(ただし切り出し解像度がFHDだったので元データの4Kと並べると多少荒くなりました。最終出力を350dpiのA4プリントで作っていたのでFHD画質はちょっとキツかった…なんて言えない。)

4.師匠から学んだこと。

一連のやりとりの中でお師匠さま(依頼主)の背中から学んだことがあります。目的達成のためなら自分のこだわりはさっさと捨てること。これです。直接言われた訳じゃないんですが。目的は生徒さんの記念に残る写真を完成させることだったので、静止画にこだわってなければもっとスピーディな撮影ができたはず。乗り越えねば。

自分で言うのは変ですがこのやりとりは発表会当日中の出来事で、せめてもの救いはその日のうちに全部完結できたこと…と言ってもいいのだろうか…。来年またご依頼頂けたら、もう動画の切り出しにしようかな。いや待て、リアル開催でリアル撮影したいぞ!

ほぼ懺悔記事でしたが、最後までお読み頂きありがとうございます。常々、他人のために自分の能力を伸ばさねばなりませぬ。撮影って楽しく険しいものですね。

では諸君、良き撮影LIFEを!かしこ。

ブログ管理人isofss(イソフス)