みなさま、こんにちは。ここのところオールドレンズ三昧のisofss(イソフス)と申します。気がつけばちょいちょい買い足していた分解清掃道具が一式揃っておりました。感無量です。あわよくば読者の皆様をレンズ分解清掃沼に引き込もうと思い立ち、この1年で買い揃えた道具を買った順番で並べてみました。オールドレンズに興味ある方へ、真似してOKよ!
1.ANEX精密ドライバー
これがないと始まりません。1番最初に買ったのは100円均一の精密ドライバーでした(写真左)。古いレンズにはマイナスネジが使われていることが多く、特に1.0mmと1.2mmのマイナスドライバーは重宝します。とはいえ100円品質ですから刃先はもうボロボロです。買い替えます。
ちゃんとしたドライバーを買う。
ANEXの精密ドライバーセットは非常に品質が良かったです。握りやすい・手の腹で押しながら回せる・別売のビット(刃先)もある・コスパも良い・日本製。これはオススメです。
2.ゴムのオープナー
これも必須です。正式名称はジャパンホビーツールの吸盤オープナーという商品。主に前玉(銘板)をグリグリ回してレンズを取り出す用途で使います。Amazonで欠品している場合はヨドバシカメラの実店舗在庫を狙うのもいいかも。私が買った時は1600円くらいでした。ECサイトでは似たような製品が5000円くらいの相場になっていて…ぼったくりだなぁと思いました。
3.無水エタノール
レンズ清掃は溶剤で実施するのが1番。可燃性なので取扱には注意が必要ですが。
私が分解清掃を始めた頃はちょうど流行病の影響で無水エタノールが市場から消えた時期でした。代替品として堀内カラーのレンズクリーナーをヨドバシカメラで購入。現在では無水エタノールもAmazonで購入可能です(容量が減って実質値上がりしましたね)。これから買うなら断然無水エタノールがオススメです。非常に使いやすく拭き跡も残りにくいです。もちろんレンズ鏡筒やヘリコイドの洗浄にもOK。
4.クリーニングペーパー
溶剤塗布やレンズ面の拭き上げに使う紙タイプのクロス。いろいろ使いましたが富士フィルムのレンズクリーニングペーパーが1番使い易かったです。50枚で200円しない価格も良心的ですね(Amazonリンクはこちら)。もっと安いペーパーもありますが質が悪いとレンズ面に拭き傷をつけてしまうこともありまして…えぇ私も経験しましたよもぅ。メンタルまで傷つきますので安物は避けましょう。
5.ハンドラップ&スポイト。
分解清掃動画でよく見かけるアレです。ハンドラップという名前だそうで。瓶の中に無水エタノールを入れております。プッシュすると上皿に液が適量出ます。便利です(地味に高いけど)。あと100円均一に売っているスポイトも便利アイテムです。固着したネジやヘリコイドにレンズクリーナーを流し込む用途で何度も使いました。
6.舐めたネジ外しドライバー
あまりお世話になりたくない道具ではありますが…。
固着したネジを無理やり回そうとしてネジ山が舐めちゃった…なんて事故を起こしても大丈夫。このANEXの舐めたネジ外しドライバーでグリグリ…グリグリ…グリグリグリグリと押し回すことで(ネジを破壊して)取り外すことが出来ます。相当回さないといけないので手が痛くなりますが私は何度も助けられました。ANEXマジでいい仕事する。
7.NEEWERカニ目レンチ
レンズ構造によっては必須となるやもしれないカニ目レンチ。私はNEEWERのものを買いました。なぜならNEEWERの印象が良いからです(回しものではございません)。今まで色んな中華メーカー製品を使ってきましたが私はNEEWERで初期不良に当たったことがないんですよね。なのに良心的な価格設定。よきこと。
8.KYK 精製水
レンズ面の仕上げ用に精製水を使っています。これはYouTubeで分解清掃と検索すると必ず現れるであろうたきしさんからヒントを得たアイディアです。たしきさんはアルカリ電解水を使っていらっしゃいますね。実際、精製水で拭き上げると仕上がりは綺麗です。
8.センサークリーニングスワブ
これもモロにたきしさんの影響です!元はデジタルカメラのセンサーを掃除するハケのようなものですが、レンズ面を拭き上げるにも便利な道具なのです。個包装になっていて基本的に使い捨てです。10本で1080円でした。下手にペーパーでゴシゴシするよりよっぽど安全だと思います。
10.光学用ヘリコイドグリス
つい最近までヘリコイドのグリスアップにバイク用チェーンルブを代替品として使っておりました…ハイ。正しい用途ではないものの特にトラブルもなく、フォーカスリングの操作感もまずますでして。もちろんフォクトレンダーのようなヌルヌル感は再現できませんが必要にして十分な感触でした。
そろそろ本物を買いましょうか…と重い腰を上げ、白色ヘリコイドグリス(軟らかめ)を購入。これ10gしかないのに当時1600円もしました!いざ使ってみて感触はチェーンルブと同じ…ような(苦笑)。とはいえこれから購入する方は素直に光学用グリス一択で間違いございません。
番外編:家にあるもの。
ここから先はおまけコーナー。既に持っていたもの・家にあったもので分解清掃に使える道具をご紹介します。
まずは(1)ブロワー。必須です。吹出口がゴムのタイプが良いと思います。プラスチックだと飛んでレンズにぶつかる可能性があるので。(2)エアダスターはあんまり使い所がないですね。(3)LEDライトは使わなくなったスマホで代用しています。レンズの仕上がりチェックで活躍してます。(4)マイクロファイバー的な布クロスも便利です。試供品でもらってるやつ。洗濯して再利用するのも悪くはないですが、汚れたら捨てたほうが安全かと。(5)くたくたのTシャツ。着なくなったインナーシャツをウエス代わりに使ってます。作業時の下敷きやヘリコイドグリスの拭き上げなどに便利です。
合計いくら?
さて、諸々の道具たちを一括で買うといくらかかるのでしょう?今日取り上げた10選をAmazonで(欠品時はヨドバシカメラで)購入すると→執筆時点での価格は13839円となりました。地味っ!地味に痛いぞこれはww
さぁ分解清掃沼へ!
オールドレンズって比較的安価だから怖いんですよね。浅くて広い沼というか。でも現代レンズにはない不便な魅力はひとしおです。さぁさぁ貴方様も是非こちらの沼へ。
いうて私も分解清掃1年生ですから偉そうなことは言えませんが、確実に言えるのは「最初から本命レンズを分解ちゃダメよ」ってことでしょうか。最初のうちは失敗するものですし、分解清掃における失敗とは拭き傷とかネジ舐めを意味します。その時の精神的ショックたるやいわんや。格安ジャンク品で練習することを強くお勧め致します。ジャンク品の見分け方の記事もご参照あれ。
嗚呼、自分で磨いた復活レンズで写真を撮る喜びよ…もうそれは。
分解清掃道具にこだわった分だけ喜びの丈が伸びそうで伸びそうで…フフフ(重症)。最後までお読み頂きありがとうございます。これからオールドレンズ遊びをしたい方の一助になれば幸いです。では諸君、良き分解清掃LIFEを!かしこ。
ブログ管理人:isofss(イソフス)