めっちゃ楽しかったです。フィルム写真ってこんな楽しかったっけ?…そう言えるのは現像が無事に終わった今だから言える訳ですが。そんなこんなでKONICA C35 FDで撮影したフィルム写真(デジタイズ済)を24枚ドドンッと並べます。ご一緒にフィルム沼に溺れましょう!
↑動画版(ラジオ成分多めシリーズ)では、露出計代わりに同時撮影したPENTAX Q10との写真比較動画をお楽しみ頂けます。なにせCdS受光素子がお亡くなりになった故障個体だったものですから自動露出が使えません。それで先にQ10で撮影して適正露出をカンニングする方法で事を済ませました。以下の写真に失敗はないのです( ´∀`)ドヤァ。
1.フィルムの発色に心を打たれた。
ファーストカットです。いわゆる撮って出しでこの色なのです!やばい。露出の具合もGOOD。左上の光線漏れとか、うっすら入る周辺減光とか、もう全部いい。これがエモいってやつでしょうか。
無限の選択肢から色を選ばねばならないデジタル写真と違い、ホワイトバランスが固定されているフィルム写真は考えることが1コ減るので気持ちが楽なのです。日陰に入れば色が転びます。その転び方も物理的に一律なので、24枚を並べると「これ変だな」ではなく「これでいいのだ」に近い感覚を覚えるのでした。
なんともまぁ緑転びが気持ちの良いこと。ついこの間の写真なのに何年か経ったような味わい。今回のネガフィルムデジタイズはフジカラーのCD焼きサービスを使いました。今時CDかよッ!
2.諸々C35の動作チェック。
↑おっと、光線漏れしてますね。分解整備の時に劣化したモルトを除去し、その後の対策をしないまま実践投入したらこうなりました(汗)。せめて溝にパーマセルテープを貼っておけばよかったです。
↑この写真も盛大に光線漏れしてますね。若干の歪曲収差と周辺減光も見て取れます。KONICA C35 FDの一体型レンズはHEXANON 38mm F1.8です。「CdS受光素子が故障していると絞りは常に開放になる」という仮説のもと撮影に挑みましたが、結果からすると当たってました。この記事の写真は全て開放F1.8での撮影となりました。
C35はレンズシャッターなので最高速でも1/500秒しか出ません。その状態で常に開放F1.8となると…晴れの日にはNDフィルターが必須ですね。フィルター径は49mmです。所持していたND16を持ち歩いたのですが、けっきょく面倒臭くて装着せずに撮り終えました。朝夕・曇天であればギリギリ適正露出内…?かしら。
屋外だとほぼほぼ1/500秒でしたね。ヒストグラムを確認すると白飛び直前で収まっておりました。うむ、助かった。
↓軸上色収差?もしくはフリンジでしょうか。画面中央右あたり。まぁ細かいことはスルーしましょう。
こういう繰り返しの造形物は撮ってしまうんですよね…。特に意味はない。
3.逆光とか人工光とか。
逆光だと容赦なくフレア・ゴーストが発生します。その形が良いのです!デジタルだとこんなに分かりやすく出ないので、けっこう新鮮な体験でした。
画面内に強い光源が入ってもコントラストが破綻することもなく善戦かと。ただしレンジファインダーの測距は高難易度でした。こんな状況では二重像はほぼ見えませんので(笑)。
このフィルムライク(いやフィルムだからライクではないか…)な発色をデジタルで再現したいならFUJIFILMのXシリーズ一択でしょうね。そういえば去年の今頃X-E4を購入してた記憶…。しかし発売当時、X-E4のRAWデータがiPadのiOSに非対応だったのです。最終的にそれがトドメになって早々に売却したのですが、今調べてみると対応してるじゃないですか!ショック。
しかしこの緑被りはフィルムシミュレーションのクラッシックネガを彷彿とさせますね。ん?逆か!クラシックネガがフィルムを再現しているのか。
前述の通りホワイトバランスは固定ですので、アンバーな室内環境では色が変です。食べ物は美味しく見えない…かも。そもそもレンジファインダー型なので寄れませんしね。↓これでも最短撮影距離90cm付近です。(奥に見えるのがPENTAX Q10)
今日はもっぱら色についての感想文になってます。人工光との相性も良かったです。↓好きだなぁこの色。デジタルRAW現像でこれを再現するのは難しく、だったらXシリーズのJPEG撮って出しの方が近いと思うのです。あー、これまた欲しくなるフラグやん。
少なからず現像やデジタイズの過程で色調補正が加わるとはいえ、現場での一発勝負のウエイトが大半を占めるフィルムカメラの魅力たるや言わんや。その体験が楽しいのです。
レンジファインダー型は初体験。一眼レフと比べれば、うーん、利便性優先なら一眼レフを選びますかね。NDフィルターを付けっぱなしのまま撮影してしまったカットがあるのですが(さっきのマックの写真)これこそレンジファインダー特有のミスでした。
二重像でのピント合わせは、暗い環境や明る過ぎる環境では至難の業。いわゆる「ちょっとピンボケ」が量産されております。なかなかガチピンとはいきませんでした。腕の問題なんですけどね。
↑この写真はデジタイズの時に露出補正されてそう。同露出のQ10デジタル写真はアンダーでしたので。
4.日常が懐かしくなる色。
また色の話に戻るわけですが。だって解像感で勝負するフィールドじゃないんですもん。そこがデジタルとの最大の溝でもあり、差別化でもあり、魅力でもあるのです!デジタルのギラギラ感に疲れたらフィルムで癒やされるのもありかと存じます。
なんとなく写真の左側が片ボケしてそうな気が。素人分解清掃の仇かもしれません。
↓手ブレしてます。確か1/60秒だったかと。いつも手ブレ補正の恩恵に専ら浴しておりますので、急なアナログ対応には苦慮します。下手がバレちゃう。
それにしてもよくボケますね。準広角38mmでも背景分離出来てます。この感じ好きだなぁ。
↓中央が最短撮影距離です。前後のボケ感を見たいカットでした。画面下側の前ボケが原型を留めておりませんね。
フィルムの緑色が好きです。デジタルほどわざとらしくない発色に好感を持ちました。フィルムの長い歴史の成せる技なのでしょう。フィルムの製造中止ニュースをチラホラ見かける昨今、フィルム文化を衰退させないためには我々ユーザーがいっぱい購入するのが1番の特効薬なのでしょうね。
掲載はしていませんが、スナップ中に久しぶりに会った友人と2人で自撮りしたカットもありました。やっぱり人間が写った写真が1番ですね。日中ということもあり発色はとても良かったです。
フィルム1本、撮り終えて。
すごい楽しかった、この一言に尽きます。費用に関しては、24枚撮りフィルム1本→現像→デジタイズまで含めて2000円弱でした。1カット100円弱。安くはないけど高くもない。でも無駄打ちしたくないから気合が入ります!その撮影体験が楽しかったのです。
不便益なフィルムを経験すると、逆に気軽にバシャバシャ撮れるデジタルの有り難さも身に染みます。どっちが優れているか?ではなくどっちも楽しんじゃえ!というの結論になりました。なんて良い時代なんでしょう。
最後までお読み頂きありがとうございます。実はご縁あって別のフィルムカメラも手元に届いておりまして…これは当分ブログのネタに困ることはなさそうです( ´_ゝ`)ニヤリ。では諸君、良きフィルムLIFEを!かしこ。
ブログ管理人:isofss(イソフス)