ついに発表されましたNikonの新型ミラーレスカメラZ6III!Zシリーズの中でも6系はいわゆるベーシックモデルになりますが、前作から4年近く経過した今回の3型は標準モデルの域からは軽く吹き溢れる煮詰まり具合となっておりました(褒めてます)。まずは外観写真を中心にファーストインプレッションを綴ります。だって外観は大切なんだもん!

Z6IIIの外観。

初代の時からZの外観デザインは槍玉に挙げられることが多かったように思います…。使っているユーザー目線だと歴代Zのデザインは(思い入れ補正が入りますから)そこまでカッコ悪いとは思いませんでしたが、大口径マウントとペンタ部を造形的にうまく収めるのはなかなかハードだったであろうことは容易に想像できます。では新型はどうでしょうか?

Nikon Z6iiiとNIKKOR Z 24-120mm f/4 Sは王道セットになると思う。

え?ちょっとかっこよくなってます!?どこかしかZ9.Z8に似てるような。触ってみて手に伝わる感触も(そこはNikonのお家芸なので当然ですが)とても握りやすく、また高級感もあります。ボディの素材にはマグネシウム合金とセリーボの両方が採用されているとのこと。値段が値段なだけに見た目や感触をケチられると購入意欲が削がれますが、そういう杞憂はNikonには無縁だと今回も証明してくれました。皆様、実機が量販店に並んだら是非触って見て下さい!いいですよコレ。

Nikon Z6iiiの背面液晶。再生ボタンが右側に移ったことで右手完結が可能になった。

背面も従来のZ6系統のデザインを踏襲したものになっております。右手側に再生ボタンがお引越ししてくれた件、いいですね。企画担当の方曰く、右手で完結できる操作系、かつ配置をZ9/Z8に寄せたとのこと。

知ってました?Nikon機のAF-ONボタンは親指側に少し傾いています。

↑細かいといえばここも。AF-ONボタンはエルゴノミクス仕様で少し内側に傾いてします。これは初代Z6からの伝統です。

Z6iiiのバリアングル液晶は180度完全に開くわけではない。
完璧な180度展開ではないです。

背面液晶はバリアングルに変更されました。自撮りをするYouTuberとしてはガッツポーズ案件だった訳ですが、スチル勢からは怒りの声が上がるかもしれませんね。そんなバリアングル液晶のデメリットを取り上げた動画を作ったら数日で1万回再生突破しました。みんな感じている違和感は一緒なのか…

そんな怒れるガチ写真ユーザーにはZ8がございますよ……というNikonからの天の声が聞こえてくるのは気のせいでしょうか。上手い売り方だと思います。

Z6iiiの肩ダイヤルにはユーザーセッティングが仕込まれている。

上面は従来通りのサブディスプレイと物理ダイヤルが載っております。今回もユーザーセッティング1.2.3をワンクリックで呼び出せるのが嬉しいですね。Z9やZ8で採用されている撮影メニュー(ABCD)はモードを変更しても設定が保持されますが、ユーザーセッティングは電源のON OFFやモード変更の度に設定が保存しておいた状態に毎回戻ってくれます。ここは慣れもあると思いますが私はユーザーセッティングの方が好きです。

Z6iiiの底面は金属のプレートが保護の役割を果たしていた。

底面は滑り止めのゴム貼りではなく金属のプレートでした。思いの外 高級感がありました。凸凹しているので滑り止めにもなっています。もしかしたら放熱対策かも!

Z6iiiのペンタ部は非常に端正なデザインになりました。収まりが良い。

ペンタ部もZ6iiに比べるとよりスマートな外観になりました。やっぱりZ9・Z8系に似てますね。

神は細部に宿る。

カメラは決して安い買い物ではありません。少なくとも数年のお付き合いになることでしょう。細やかで気の利いた設計はジワジワと満足度を満たしてくれる心のオアシスなのです。ゲームで例えると永久リジェネです。嗚呼…

Nikon Z6iiiを正面から捉えた写真。便利なFnボタンは2つ完備。

押しやすい前面のFnボタン、今回も2つございます。ここに何を割り当てるか悩む時間がまた愛おしいわけです。私はライブビュー情報表示の消灯拡大画面との切り替えにしました。残念ながら半押し拡大解除(カスタムメニューのd項目)はZ6IIIでは省かれているようです。見当たりません(悲)。これがあればオールドレンズ運用時に鬼に金棒だったんだけどなぁ。

Z6iiiは四角窓ファインダーです。丸窓が良ければZ8に参りましょう!

電子ビューファインダーの形状も従来通りの四角型です。相変わらず光学ファインダーみたいな見え方がします。標準モデルでこの品質のファインダーを惜しげもなく突っ込んでくるNikonの気概にブラボーを贈りたいです。いやいや待って私はどうしても丸窓がいいのッ!というこだわりの強い殿方にはZ8がございm……以下同文。

USB-Cのゴム蓋が開けやすくなっている。

USB-Cにアクセスするゴムの蓋がZ6iiより開けやすくなっていました。ボディ幅が増えた分設計に余裕があるのかもしれません。快適性は上がりました。だってUSB-Cは常に使いますもん!

実は再生ボタンだけ少し凹んでいて目隠しでも分かるようになっている気遣い。
再生ボタンだけ背が低い。

気遣いが絶えないNikonの良心をもう1つ。右側の再生ボタンは暗い環境でも触って分かるように1つだけ背が低い親切設計です。

ネガティブな要素!

昨今、褒めるだけの記事だったらAIでも書けますからね。こちとら正直レビューがモットーですからネガティブ要素も書かせてもらいますよぉ〜!

Nikon Z6iiiとNIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR Sの外観だ。ずるい、これはかっこいい。

まず(1)大きなレンズを装着するときは重心がフロントヘビーになります。これはZ9比較です。もちろんボディの重量はZ6IIIの方が軽いです。重心と重量はレンズとの組み合わせによってまちまちですが、70-200mmで結構ずっしりきたのでバズーカ系だと尚更だと思います。筋トレしましょう。ニコンプラザに置いてあったヨンニッパでZ6IIIを試してみましたが、もうあれは左腕で持っているようなものでした。やはり筋肉は全てを解決します。

王道の24-70mmとZ6iiiを組み合わせてみた。完璧なバランスだ。

そして(2)庶民泣かせの値段についても言及しないわけにはいきません。私はYouTuberの建前上「支払いが終わればそこから先は無料」みたいな魔法の思い込みフレーズを多様しますが←これポジショントークですからね!円安の影響は趣味の世界にも影を落としているのです。もうこれから先は相応の覚悟を持ってポチる必要があります。円安が進む前に金をモノに変換しておくという大義名分をここにそっと置いておきます。

Z6iiiにMFレンズ Pergear 25mm F1.7をつけてみた。良い!しかも軽い。

あとこれは難癖ですが(3)SIGMAのIシリーズが使えないことですかね。Zレンズに不満があるわけではないんです。単純にIシリーズがカッコいいんですよ…ずるいんですSIGMAは。別腹でVoightlanderも気になります。なんて贅沢なんだ。とりあえず今はPergearのミニレンズをつけています。ちっちゃ!

Z6iiiとオールドレンズの組み合わせは非常に端正である。かつEVFは性能が上がった。

マウントアダプターを介したオールドレンズも似合いますね。しかもEVFの性能は上がっています。素晴らしい。

(4)不思議なこともありました。バリアングルを展開していてもEVFセンサーは反応する仕様です。なんでだろう?動画撮影だと覗くのでしょうか?少なくともスチル撮影の時には邪魔になりそうです。バリアングルを開きながらEVFって覗きませんよね。こういう基本的だけど大切な仕様はファームウェアアップデートで治るものでしょうか?

初見のまとめ。

Nikonがフルサイズミラーレスに参入して早6年ですか…今までいろいろありましたよね。レンズが足りないとかボディ性能が負けてるとか、散々言われてきました。が、今もまだそれ言ってる人いますっけ?

Z6iiiはダブルスロットだ。SDカードも使える。
ダブルスロットです!

ミラーレスカメラ市場の黎明期は終わったと思いました。他社もすごいです。SONYにはα7ⅳ、Z6IIIの登場はまさに決定打になったかと。CanonがEOS R5の後継機を出したらもはや標準モデルに死角無しです。と言うことは今このタイミングで新型を手に入れておけば次のイノベーションまで相当長く前線投入できる気がします。価格は…そうですね…日割り換算しましょう!

Nikon Z6iiiとNIKKOR Z 24-120mm f/4 S、これやばいです。めっちゃ軽い!

いつもの通り予約は争奪戦になるでしょう。でもこのZ6IIIの完成度なら供給が安定してからでも遅くはないと思います。ちょっと気になるけどお値段が…と悩める子羊さんは目下貯金しつつ実際に買ったYouTuberの長期レビューを見てからの決意でもいいかも。ただそうこうしてたらZ7IIIが出てきて悶絶する羽目になったりして(私は何も知りませんので誤解なきようww)。

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いずれにしてもそこに驚きがある限り我々カメラ大好きヲタク達は財布を絞りながら散財という過ちを繰り返すのでしょう。嗚呼、お気を確かにッ!さぁ皆さん、写真LIFE楽しんでいきましょう!

ブログ管理人:isofss(イソフス)

※体験会会場で撮影した動画版はこちら。