発売から数年が経ち、今や後継機Z6iiにその場を譲った万能型フルサイズミラーレス一眼Nikon Z6。いいカメラでした!もちろん弱点もありましたが、デメリットを凌駕する古今東西どんなレンズでも楽しめる汎用性の高さを今更証明しようと思い立ち、2年で11本使ったレンズ達とそのベストショット集をまとめました。このタイミングでZ6を狙っていらっしゃる方、間違いないぜッ!Z5とZ6を比較していらっしゃる方にもお買い物の事前情報としてお役に立ちますように。

1本目:NIKKOR Z 50mm f/1.8 S

NIKKOR Z 50mm f/1.8 S外観。
NIKKOR Z 50mm f/1.8 Sで最高の一枚になった写真。

Z6購入時にセットで買ったNIKKOR Z 50mm f/1.8 S、Zマウント純正レンズです。こいつ撒き餌なんて代物ではない解像オバケでした。ピント面のシャープさ・なだらかなボケ・尋常じゃない逆光耐性。その分ちょっとレンズと値段が小太りしてます。Zマウントで標準画角の単焦点をお探しの方は絶対手に入れて欲しい銘玉です!作例の続きは本ブログ閲覧数第2位に鎮座する↓↓↓下記の記事からどうぞ。

2本目:NIKKOR Z 24-70mm f/4 S

そして結局中古で買ったのだ。
小三元70mmで撮ったガンダム

初代Z6/Z7と同時に発売されたNIKKOR Z 24-70mm f/4 S。ただ…その伸び縮みする鏡筒にドン引きしてZ6の購入までも半年遅らせる原因になった純正標準小三元レンズを、結局必要に駆られて後で中古で購入しました。写りは素晴らしかった。どの画角でも綺麗に写ってくれました。しかも最短撮影倍率0.3倍とかなり寄れます。重さも500gと軽量。ボディとのセット販売・もしくは中古市場の単品販売が熱いです。見た目が気にならなければ大本命の1本。作例の続きはこちらの記事からどうぞ。

3本目:NIKKOR Z 85mm f/1.8 S

NIKKOR Z 85mm f/1.8 S外観
85mmで花束を撮る。

嗚呼、撮影後のプレビューだけでご飯3杯おかわりできます。10万円を切る価格でこの写りを描き出す単焦点レンズを買えるなんて(←病気)、Nikon最高やん。Zマウントを選んで良かったと思わせてくれた(個人的)No. 1レンズでした。描写良し・収差なし・コスパよし・470g軽量。唯一の欠点は外観が寸胴でフードを外すとブサイクなこと、それ以外はマジで100点。この感動が読者の方に伝わったのか、当ブログでぶっちぎり閲覧数1位の記事に全ての熱量を詰め込んでおきましたので、ご興味湧いた方は↓下記からジャンプよろしくどうぞ。

4本目:NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S

NIKKOR Z 24-70mm f2.8 S 全長
雪の中を傘なしで歩く人。
converseのALL STAR、かっこいい。

やってまいました…。人生で1番大きな買い物になったZマウント標準ズーム最高峰NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S。質感パねぇっス。所有欲のグラスが溢れ溢れる贅沢レンズです。写りもFマウント標準大三元よりもパキッとシャキッとしてる印象。これを使って自撮り映像をZoom会議に流したところ1人だけ描写がエグくてドン引きされました。最大の欠点はデカイこと。スナップに持ち出すと不審者確定です。それでメンタルやられたら高級文鎮として家に飾っておくのもアリ。例の如く作例の続きはこちらから。

5本目:AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VR

AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VRとZ6、外観
AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VRで撮った鳥の食事シーン。

Z用70-200mmの発表が遅れに遅れて待ちきれずにFマウント望遠小三元AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VRを買ってしまった苦い思い出。そして買ったあとにZ望遠大三元レンズの正式リリースって…そりゃないぜNikonさん。しかしこのレンズに非はなく、むしろとても優秀なレンズでした。APS-Cクロップでサンヨン擬態(300mm F4)できるおまけ付き。SONYの同じクラスの望遠小三元に比べると外装がプラスチックなところが(安っぽさは感じないものの)個人的にはBAD。でもZで70-200mm F4出たら多分買います。

6本目:SIGMA 135mm F1.8 DG HSM | Art

SIGMA 135mm F1.8 DG HSM | ArtとZ6、外観。
SIGMA 135mm F1.8 DG HSM | Artを振り回してスナップ撮影。

どうしても一度SIGMAを使ってみたくて購入した135mm F1.8 DG HSM | Art。その繊細で忠実な描写には度肝を抜かれました。WEB用の圧縮された写真では全ての解像力を表現することは不可能だと思いますが、大きくプリントしたい人には鬼に金棒かも。Z7系の高解像カメラでも活躍すると思う(たぶん)。FTZ経由でのAF動作は…まぁ普通かなって感じです。最大の弱点は死ぬほど重いこと。一泊二日の旅行に持っていったら肩が陥没しました。

7本目:AI AF Nikkor 28mm f/2.8D

AI AF Nikkor 28mm f/2.8DとFTZ、外観。
AI AF Nikkor 28mm f/2.8Dで撮ったジェットコースター

旅行用に安くて小さな広角レンズが欲しくなってAI AF Nikkor 28mm f/2.8Dを買ってみました。ロマンありますよね。ただ…描写はイマイチで。周辺は流れます。解像力も中の下。FTZ経由だとマニュアルフォーカスになり、FTZのせいでコンパクトさも失われ、しかもピントリングはスカスカのスカ。当時はまだ新品で買えたのですが、今となってはディスコンになってしまったD型。だったら売却せずにコレクトしておけば良かった…と、なにかにつけて後悔が付き纏った思い出の一本。

8本目:Micro-NIKKOR-P.C Auto 55mm F3.5

Z6にMicro-NIKKOR-P.C Auto 55mm F3.5を装着。
テーブルフォトのマクロ撮影。

Z6で遊ぶならオールドレンズの存在は欠かせません。発売からもうすぐ50年経つ古参Micro-NIKKOR-P.C Auto 55mm F3.5ですが、近接描写は今でもバリバリ現役で使えます。Nikonのものづくりに感服です。とはいえ永遠に老朽化しない訳ではないので、中古市場で状態の良いオールドレンズを見つけた暁には秒で抑えた方が得策かと存じます。「いつまでも、あると思うな、親と金…と中古レンズ。」お後がよろしいようで。

9本目:Zoom-NIKKOR Auto 80-200mm F4.5

興味はなさそうなヒョウ。眠い?

マイクロ55mmと同じ時代の古い古い非Aiズームレンズです。1973年発売・Zoom-NIKKOR Auto 80-200mm F4.5。レンズ内に若干クモリが見受けられ、おそらくバルサム切れだと思います。怖くて分解できないので曇ったまま使っています。ちょっとボヤッとしてますし、樽型の歪曲収差もあります。柔らかい描写・ちょっと懐かしい写りが特徴の愛しきオールドレンズ。カメラ屋さんで清掃見積もり15000円と言われて迷ってます。コヤツと最新Z標準大三元を直接対決させた記事もなぜが読まれておりまして、お暇な方はこちらからどうぞ。

10本目:utulens

utulensとZ6、外観
utulensで撮ったセルフポートレート

完全に勢いだけでポチってしまったウツレンズ。使用済の”写ルンです”からレンズを取り出してミラーレス用に組み直したロマン溢れるリカバリ商品。フォーカシング無し・思考停止でシャッターを切れる自由さが秀逸です。描写性能なんて求めてはいけません。中心はかろうじて使えるレベル。お値段ちょっと高いけど、作った人へのリスペクトを含めたお布施としてお支払いされたし。なんでも高解像・なんでも高級路線に疲れた私やあなたにぴったりな一品です。

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11本目:FUJINON EX 50mm F2.8

見よこの神々しいFUJINON EX 50mm f2.8
工事現場の臨場感。

Z6売却の足掛かりとなってしまった悪夢レンズ・FUJINON EX 50mm F2.8(悪口じゃありません)。めちゃくちゃ小さくて軽いのに、実用的なF2.8、実用的な50mm画角、必要十分な解像感。こんなレンズ使った日にはフルサイズとか高級レンズとかいらないんじゃね?と、己のカメラ沼LIFEを根底から覆す1本になりました。もともとフィルム現像時の引き伸ばしに使う特殊なレンズをカメラ用に組み上げる工程も楽しかったです。この子の分解清掃やらスナップ作例やらは「引き伸ばしレンズ」タブから一覧をご覧頂けます。

レンズ遊びをするならZ6は超オススメ!

さらばZ6、ありがとうね。

なぜZ6推しなのか?理由は3つです。(1)EVFが超見やすい!オールドレンズのピント合わせだって楽勝です。私はZ6のあとに富士フィルムのエントリーモデルX-E4を使いましたがEVF性能だけの比較なら天と地くらい差がありました。(2)グリップの握りやすさ!小さなレンズから大砲レンズまでカバーできるグリップ形状。流石はNikonのお家芸。(3)価格が下がった。フルサイズ機でボディ内手ぶれ補正まで搭載しているZ6が、後継機の登場と共に中古市場で大幅値崩れしています。私が買った時は新品25万だったのに!うらやましい限りです。

新品Z5と価格が激突!?

Z6を2年使い、現在はZ5ユーザーの筆者目線で申し上げます。予算が青天井で構わない石油王ならZ6ii一択が良いと思います(私は薄給ですが既にZ6iiに乗り換えたいDEATH)。初代Z6の弱点だった電子水準器の改善・背面液晶チルト時のEVFセンサーの改善、この改良点はZ5には無いのです。しかし中古に抵抗があるなら新品Z5は非常に魅力的。新品Z6も時折Amazonで見かけます。お値段も似たり寄ったり。AFはZ6の方が明らかに正確です。EVFや背面液晶のノイズ問題もZ6にはありません。ただしSDカードが使えません。ううう…もし自分が今の知識のまま新品Z6か新品Z5のどちらかを買うとしたら…Z6にします。後悔先に立たずとはこのこと、良い経験となりました。

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最後までお読み頂きありがとうございます。皆さまのお買い物事前情報としてお役に立てば幸いです。カメラは買う前が1番楽しいZ!これからもZで遊んでいこうと思います。では諸君、良き散財LIFEを!かしこ。

ブログ管理人:isofss(イソフス)

追記:Z6でいくら使ったか?

このシリーズ記事はカメラ沼散財日誌でした(こちらから一覧に飛べます)。Z6時代に使った費用を精算致しました所…購入金額の合計は1,177,721円。売却金額の合計は545,355円。差し引いて支払合計は632,366円の涙目となりました。よってカメラ沼9台目終了時点での支払総額は1,557,837円、イカれてます。皆様はこうならぬよう、最初から妥協せず良いモノをお買い求め頂きますよう切におすすめ致します。かしこ。